2024/04/04 18:41
部位分割筋トレとは
筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)を行うと、筋肉を構成している筋繊維は微細な裂傷を生じます。
そして、これが鍛える前よりもより強く太くなって回復する「超回復理論」を繰り返すことによって筋肉を作っていくのが「筋トレ」です。
筋繊維の回復にはおよそ48~72時間の休養が必要となり、超回復前に再び筋肉に負荷を加えるとは避けなくてはなりません。
このため、全身を1日で全てトレーニングしてしまうと3日おきにしかトレーニングができず、あまり効率は良くありません。
そこで、全身の筋肉をいくつかのグループに分け、グループごとに1週間をかけてローテーションで鍛える部位分割トレーニング(スプリットメニュー)が考案され、実際に多くのスポーツ選手やトレーニーに採用されています。
筋肉部位別の超回復速度
24時間で超回復する部位
前腕筋群
腹筋群
腸腰筋群
下腿三頭筋
前脛骨筋
48時間で超回復する部位
大胸筋
三角筋
上腕三頭筋
上腕二頭筋
臀筋群
内転筋群
72時間で超回復する部位
広背筋
僧帽筋
脊柱起立筋
大腿四頭筋
ハムストリングス
筋肉のグループ分け
全身の筋肉は、その作用によって次のようなグループに分けるのが一般的です。
上半身の押す筋肉:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・前腕伸筋群
上半身の引く筋肉:広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・前腕屈筋群
下半身の筋肉:臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群・下腿三頭筋
体幹の筋肉:脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋群
※一般的に脊柱起立筋は上半身の引く筋肉と一緒に、腹筋群は上半身の押す筋肉と一緒に、腸腰筋群は下半身の筋肉と一緒にトレーニングします。
なお、筋肉部位の名称(読み方)および働き(作用)などのさらに詳しい情報は下記リンク先の「主な筋肉の一覧図鑑」をご参照ください。
主な筋肉の名前と働き(名称と作用)および部位別の筋力トレーニング種目
ここまで解説したことを考慮し、週3回の分割トレーニングの具体的な組み方例は以下のようになります。
自重トレーニングの週3回筋トレメニュー例
週一回目:上半身プレス系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プレス系複合関節種目
②三角筋コンパウンド種目
パイクプッシュアップを3セット前後
③上腕三頭筋種目
ナロープッシュアップ・ベンチディップスなどを3セット前後
④腹筋トレーニング
週二回目:下半身筋トレ
①下半身の総合種目
スクワットを3セット前後
②下半身前面の種目
③下半身後面の種目
ブルガリアンスクワットを3セット前後
週三回目:上半身プル系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プル系総合種目
②僧坊筋の種目
パラレル懸垂を3セット前後
③上腕二頭筋の種目
逆手懸垂を3セット前後
④腹筋トレーニング
チューブトレーニングの週3回筋トレメニュー例
週一回目:上半身プレス系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プレス系複合関節種目
チューブチェストプレス・チューブプルオーバーなどを3セット前後
②三角筋複合関節種目
チューブショルダープレス・チューブアップライトローなどを2セット前後
③上腕三頭筋種目
チューブフレンチプレス・チューブキックバック・チューブプレスダウンなどを2セット前後
④上半身プレス系単関節種目
チューブチェストフライ・チューブフロントレイズ・チューブサイドレイズなどを3セット前後
⑤腹筋トレーニング
チューブクランチ・チューブレッグレイズなどを3セット前後
週二回目:下半身筋トレ
①下半身の複合関節種目
チューブスクワット・チューブレッグプレス・チューブスティッフレッグドデッドリフトなどを3セット前後
②下半身前面の単関節種目
チューブレッグエクステンションを3セット前後
③下半身後面の単関節種目
チューブレッグカールを3セット前後
④下半身内側の単関節種目
チューブアダクションを3セット前後
週三回目:上半身プル系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プル系複合関節種目
②背筋群の単関節種目
チューブショルダーシュラッグ・チューブリバースフライなどを2セット前後
③上腕二頭筋の単関節種目
チューブカール・チューブハンマーカールなどを3セット前後
④腹筋トレーニング
チューブクランチ・チューブレッグレイズなどを3セット前後
ダンベルトレーニングの週3回筋トレメニュー例
週一回目:上半身プレス系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プレス系複合関節種目
ダンベルプレスを3セット前後
②三角筋複合関節種目
ダンベルショルダープレス・ダンベルアップライトローなどを2セット前後
③上腕三頭筋種目
ダンベルフレンチプレス・ダンベルキックバックなどを2セット前後
④上半身プレス系単関節種目
ダンベルフライ・ダンベルベントアームプルオーバー・ダンベルサイドレイズなどを3セット前後
⑤腹筋トレーニング
ダンベルクランチ・ダンベルレッグレイズ・ダンベルサイドベントなどを3セット前後
週二回目:下半身筋トレ
①下半身前面・内側の複合関節種目
ダンベルスクワット・ダンベルサイドランジなどを3セット前後
②下半身後面の複合関節種目
ダンベルフロントランジを2セット前後
④下半身前面の単関節種目
ダンベルレッグエクステンションを2セット前後
③下半身後面の単関節種目
ダンベルレッグカールを2セット前後
週三回目:上半身プル系筋トレ+腹筋筋トレ
①上半身プル系複合関節種目
ダンベルデッドリフト・ダンベルローイング・ダンベルストレートアームプルオーバーなどを3セット前後
②背筋の単関節種目
ダンベルショルダーシュラッグなどを3セット前後
③上腕二頭筋の単関節種目
ダンベルカール・ダンベルハンマーカール・ダンベルコンセントレーションカールなどを3セット前後
④腹筋トレーニング
ダンベルクランチ・ダンベルレッグレイズ・ダンベルサイドベントなどを3セット前後
マシントレーニングの週3回筋トレメニュー例
①スミスマシンベンチプレスorマシンチェストプレス:3セット
②スミスマシンショルダープレスorマシンショルダープレス:2セット
③スミスマシンナロープレス:2セット
④マシンチェストフライorケーブルフライ:2セット
⑤ケーブルアップライトローorケーブルサイドレイズ:2セット
⑥ケーブルプレスダウン:2セット
⑦ケーブルクランチ:3セット
週2回目:下半身の筋肉
①スミスマシンスクワットorマシンレッグプレス:3セット
②ハックスクワット:2セット
③マシンレッグエクステンション:2セット
④マシンレッグカール:2セット
⑤マシンアダクション:2セット
週3回目:上半身の引く筋肉
バーベルトレーニングの週3回筋トレメニュー例
週2回目:下半身の筋肉
①バーベルスクワット:3セット
②バーベルフロントランジ:2セット
③バーベルサイドランジ:2セット
④バーベルスティッフレッグドデッドリフト:2セット
週3回目:上半身の引く筋肉
①バーベルデッドリフト:3セット
②バーベルベントオーバーロウ:2セット
③バーベルストレートアームプルオーバー:2セット
④バーベルショルダーシュラッグ:2セット
⑤バーベルドラッグカール:2セット
⑥バーベルカール:2セット