2024/06/26 12:10
細マッチョを目指す身体作りで重要な下腹部の自重筋トレであるレッグレイズとリバースクランチの違いとそれぞれのやり方・動作ポイント・適切な負荷回数設定について、元五輪強化指定選手で現フィジーク選手が解説します。
この記事の執筆・監修者
HAYATE選手
五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)
2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝
本種目が効果のある筋肉部位
筋肉の名前と鍛え方|名称図鑑|部位別の筋トレ種目(ウエイトトレーニング)一覧
本種目は主に腹直筋下部に効果があります。なお、細マッチョ体型を目指すトレーニングの場合、次の項目の基準に従って鍛える筋肉部位ごとに負荷回数設定を決める必要があります。
細マッチョを目指すために適切な負荷設定
細マッチョの代表格とも言えるフィジーク選手のコンテスト審査基準は、ボディービル競技と違い過度な筋肥大がNGとされている筋肉部位があり、その基準の体型が標準的な細マッチョ体型とされています。具体的には下記の一覧の通りです。
過剰な発達がNGとされる筋肉部位:大胸筋・上腕三頭筋・僧帽筋・下半身の筋肉
発達がしているほうが良い筋肉部位:広背筋・三角筋・上腕二頭筋・腹筋群
筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、どの程度筋肥大を狙うかで適切な負荷回数設定が異なります。
①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|腹筋・下半身など引き締めたい筋肉部位|20回前後の反復で鍛える
②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|過剰な発達がNGな筋肉部位が対象|15回程度の反復で鍛える
③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|筋肥大させたい筋肉部位が対象|10回程度の反復で鍛える
関連記事(細マッチョとは?)
理想的な細マッチョ体型とは?フィジーク競技の審査基準で解説|これで勘違いせず女性にも好感度アップ
細マッチョの定義とは?発達していた方が良い筋肉と過剰な筋肥大がNGな部位をフィジーク選手が解説
細マッチョの身長別の体重|165・170・175・180cmそれぞれの標準値と具体的な筋トレメニュー
本種目の細マッチョ向き負荷回数設定
本種目は、細マッチョの定義やフィジーク競技の基準および腹直筋が持久筋の比率が高い部位であることを考慮し、①筋繊維タイプ1と②筋繊維タイプ2aをターゲットに15回~20回の反復で限界がくる負荷設定で実施するのが適切です。
レッグレイズのやり方
①床に仰向けになって構える
②反動を使わずに、息を吐きながら足を上げていき、足を上げたら息を吐ききり腹直筋下部を最大収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フィジーク選手のポイント解説
腹筋系トレーニングに共通のトレーニング意識として「いかに腹直筋を完全収縮させるか」ということがもっとも大切なポイントです。
このためには、足を上げながら息を吐いていき、足を上げたポジションで完全に息をはききるとともに、顎を引く動作を加えて腹直筋下部を完全収縮させます。
また、セット中に足を床につけてしまうと負荷が抜けてしまいますので、セットが終わるまでは足を床に下ろさないように気をつけてください。
足は必要以上に高く上げる必要はなく、床と太ももの角度が45度前後まで上げるのが最適です。これ以上足を高く上げると、逆に負荷が抜けてしまいます。
なお、足を下ろしてから再び上げ始める「折り返しポイント」で反動を使わないように気をつけてください。反動で動作を繰り返すと腰を痛める原因になります。
リバースクランチのやり方
①仰向けになり、膝を曲げて足を上げて構える
②息を吐きながら、腰を浮かせるようにして足を上に持ち上げ、上げた位置で息を吐ききり腹直筋を最大収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フィジーク選手のポイント解説
本種目は、先に解説したレッグレイズの強度を下げたような種目で、レッグレイズが15~20回できないという方におすすめです。
セット中は足を床に下ろさない、反動で動作をしない、腹直筋を完全収縮させる呼吸法などはレッグレイズの動作ポイントに準じます。
なお、腹筋トレーニングには自重トレーニングだけでも非常に多くの種類があります。それらについては下記の記事で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。
腹筋の割り方をフィジーク選手が解説|シックスパック作りに効く筋トレ種目の種類とやり方と動作ポイント
細マッチョになる筋トレメニュー
細マッチョ筋トレメニュー|1週間4回(増量期)と5回(減量期)の具体的な組み方をフィジーク選手が解説
細マッチョになる食事メニュー
細マッチョになる食事メニュー|フィジーク選手の試合に向けた実際の減量フードプログラムを公開
トレーニングギア解説記事
トレーニングベルトの種類と選び方および効果を生産メーカーショップが解説
専門店が本音でおすすめのリストラップと競技向き使い方・巻き方およびメーカー別強度比較実験