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2024/06/15 05:43


参照元記事:https://www.sfphes.org/2023/05/blog-post_18.html


ボディービル競技の非常にバルクアップされた肉体を競うのとは違い、いわゆる細マッチョと呼ばれるプロポーションと適度に発達した筋肉の美しさを競う競技である「フィジーク競技」において、実際にフィジーク競技で優勝歴もある選手の具体的な食事プログラムを公開します。

 

【この記事の執筆・監修者】

上岡颯選手(HAYATE)

五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)

 

2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝(マッスルゲート北関東)

 

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目標の体重設定と毎日のカロリー想定

身長178cm体重78kg(通常時)のHAYATE選手のコンテストに向けた体重設定は以下の通りです。

 

体重 78kg(開始時)→68kg(コンテスト体重)

 

また、本人の1日の消費カロリー想定は以下の通りです。

 

1日の消費カロリー2600 kcal想定

 

①基礎代謝1800 kcal

 

②運動代謝800 kcal→300 kcal(トレーニング)、500 kcal(生活)

 

HAYATE選手のコメント

基本的に1日で食べるものは固定です。週1回はチートデイ挟んで、基礎代謝下げないようにしていました。

 

食事の栄養成分の基礎知識

三大栄養素とそれぞれの働き

 

食品は主に三大栄養素と呼ばれる成分から構成されていますが、それはタンパク質・脂質・炭水化物(食物繊維+糖質)の3種類です。これら3種類の栄養素はそれぞれ固有のカロリーを持っており、タンパク質(1gあたり4kcal)・脂質(1gあたり9kcal)・糖質(1gあたり4kcal)です。

 

タンパク質は筋肉を構成する主成分で、特に筋トレをしている場合は最優先で摂取すべき栄養素です。脂質は持久的な運動のエネルギー源として効率的で、ハードなトレーニング前に摂取すると有効です。炭水化物(糖質)は即効的なエネルギー源としてトレーニング前やトレーニング中の摂取に向くとともにタンパク質の合成カロリーとして効率的です。

 

具体的な食べ方

バルクアップ筋トレに理想的な栄養成分比率はタンパク質:カロリー成分=1:2~3とされており、バルクアップ筋トレ後の食事メニューはこの数値を参考にすると良いでしょう。

 

ダイエット筋トレに理想的な栄養成分比率は少なくともタンパク質:カロリー成分=1:1(できればそれ以下)の高タンパク質低カロリー食品ですので、食事前に食品・食材の栄養成分をチェックする習慣を身につけましょう。

 

炭水化物や脂質が主成分のカロリー食品は、トレーニング前の運動エネルギー補給に活用できます。また、バルクアップ筋トレの場合はトレーング後の食事の追加カロリーにも利用可能です。ダイエット系トレーニングの場合はオーバーカロリーにならないように、食べる量に常に気をつける必要があります。

 

野菜・きのこ・海藻が主成分の食品は、食物繊維やビタミン類摂取のために活用できます。ビタミン類は筋肉合成のために作用し、食物繊維は消化吸収を整えたり食べ過ぎを抑えたりする働きがありますので、バルクアップ・ダイエット問わずきちんと摂取したい食品です。

 

食品成分一覧ページ

主な食品の栄養成分一覧

 

それでは、次の項目からは具体的なフードプログラムをご紹介していきます。

 

大会4ヶ月・3ヶ月前の食事メニュー

 

摂取カロリー2300 kcal(1日あたり300kcalの減量)

 

P160g・F30g・C340g

 

※P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物

 

1食目

スムージー(バナナ1本、オートミール30g、アーモンドミルク200ml、プロテイン45g)

 

2食目

コンビニおにぎり2つ、コンビニサラダチキン1つ、コンビニザバスプロテイン200ml1本(P20g)

 

3食目

コンビニ草餅1つ、ザバスプロテイン1本

 

トレーニング前

シトルリンアルギニン10g、クレアチン5g

 

トレーニング中

eaa20g

 

4食目

白米200g、鶏もも肉皮無し200g

 

※日によって味付け変わる→照り焼き、タコス風味など

 

5食目

プロテイン45g、マルチビタミン剤、ビタミンC剤

 

※カロリーが足りなければ白米食べる

 

大会2ヶ月前の食事メニュー

 

摂取カロリー2000 kcal(1日あたり600kcalの減量)

 

P200g・F20g・C255g

 

※P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物

 

1食目

白米180g、鶏胸肉200g

 

2食目

コンビニおにぎり1つ、セブンサラダチキンロール1つ、コンビニザバスプロテイン200ml

 

3食目

コンビニ草餅1つ、コンビニザバスプロテイン200ml

 

トレーニング前

シトルリンアルギニン10g、クレアチン5g

 

トレーニング中

eaa20g

 

4食目

白米200g、鶏胸肉200g

 

※味付けはふりかけなど、味付けで無駄なカロリーを摂らないように心がける

 

5食目

プロテイン45g

 

※規定カロリーギリギリの場合は5食目なし

 

大会1ヶ月前の食事メニュー

 

摂取カロリー1800 kcal(1日あたり800kcalの減量)

 

P200g・F10g・C227g

 

※P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物

 

※有酸素運動開始

 

トレーニング後にトレッドミル傾斜MAXで30分歩行

 

1食目

ローカット玄米200g、鶏胸肉200g

 

2食目

ローカット玄米200g、鶏胸肉200g

 

3食目

コンビニ草餅1つ、コンビニザバスプロテイン200ml

 

トレーニング前

シトルリンアルギニン10g

 

トレーニング中

eaa20g

 

4食目

ローカット玄米200g、鶏胸肉200g 、マルチビタミン剤、ビタミンC剤

 

HAYATE選手のコメント

白米からロウカット玄米に変えてかなり減量が楽になりました。

 

白米:168 kcal(100g)

ロウカット玄米:118 kcall(100g)

 

ロウカット玄米とは?減量ダイエットに最適な主食のご紹介

 

最終調整での食事メニュー

 

大会6日前

4日間のカーボディプリート

 

摂取カロリー1600 kcal(1日あたり1000kcalの減量)

 

P300g・F50g・C0g

 

※P=タンパク質・F=脂質・C=炭水化物

 

※カーボディプリート=一度炭水化物を抜き、筋肉内のグリコーゲンを枯渇させた後に、一気に炭水化物を摂取して筋肉を肥大させるテクニック。カーボローディングとも。

 

炭水化物を抜くかわりに脂質量を増やす。筋肉量を落とさないため。

 

※有酸素1時間トレッドミル傾斜MAXで歩行

 

1食目

 

牛ヒレ肉200g

 

2食目

 

全卵3つ、カッテージチーズ30g

 

トレーニング前

 

シトルリンアルギニン10g

 

トレーニング中

 

eaa20g

 

3食目

 

マグロ赤身200g、アボカド半分

 

間食

 

ナッツ系

 

4食目

 

牛肉ヒレ肉200g、納豆1パック

 

大会2日前

塩抜き、水抜き開始

 

2日間カーボアップ

 

摂取カロリー2500kcal

 

P150g・F10g・C体重70kg×7g目安(490g)

 

1食目

 

白米200g、鶏胸肉150g

 

2食目

 

白米200g、鮭2羽

 

3〜7食目※2時間おきくらい

 

切り餅2つ、蜂蜜適量

 

大会当日の食事メニュー

ステージ6時間前

油そばカップ麺(バター入り)1000 kcal

 

ステージ5〜2時間前

ポテトチップス適量(塩10g追加)

 

炭酸抜きコーラ500ml

 

ピッナツバター適量

 

ステージ1時間前

はちみつ適量

 

細マッチョになる筋トレメニュー

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細マッチョ筋トレのマストアイテム


細マッチョを目指すトレーニングで最も大切なのは、「腰周りを太くしない」ことです。


このためには、通常のベルトよりも幅の広いこちらのような特殊なトレーニングベルトで腰周りを締め付けサポートし、腰回りの筋肉に大きな負荷がかかりにくくするのがポイントです。



ダンベルのかわりにトレーニングチューブでもOK


自宅で簡単に取り組める筋トレとして一般的なのがダンベルトレーニングですが、こちらのようなしっかりとしたトレーニングチューブであれば、ダンベルのかわりに使用できます。


細マッチョ筋トレはバルクアップ筋トレと違い、そこまての高負荷は必要ありませんので、トレーニングチューブでも対応可能です。


また、ダンベルに比べてかさばらない、逆三角形作りに不可欠な上から引くトレーニングができる、といったトレーニングチューブならではのメリットも少なくありません。



初心者の筋トレの導入、特に細マッチョ系トレーニングと相性の良いのがチューブトレーニングです。下記の記事ではチューブトレーニングのメリットと具体的な週3回の初心者向き1週間プログラムを解説しています。
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