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2024/06/15 05:59

 

いわゆる細マッチョ的な適度に発達した筋肉とプロポーションの美しさを競う競技である「フィージーク大会」で優勝実績もある選手が、初心者のトレーニング導入として最適なチューブトレーニングについて解説します。

 

本記事では元テコンドー五輪強化指定選手、現フィジーク選手の上岡颯選手の執筆・監修によって記載されています。

 

この記事の執筆・監修者

上岡颯選手(HAYATE)

 

五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)

 

2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝(マッスルゲート北関東)

 

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チューブトレーニングとは

 

チューブトレーニングはゴムの反発力を負荷として使用するレジスタンストレーニングの一種で、近年、手軽な自宅向きトレーニングとして普及してきています。

 

複数の筋肉を同時に動かす複合関節種目(コンパウンド種目)だけでなく、個別の筋肉を集中的に鍛えられる単関節運動(アイソレーション種目)が豊富なことがメリットです。 また、自重トレーニングやダンベルトレーニングでは再現できない「上から引く」動作ができることも大きな特徴です。

 

反面、負荷の強さが限られるため本格的な筋肥大・バルクアップトレーニングには向かず、初心者の細マッチョボディーメイクやダイエットトレーニングで行われるのが一般的です。

 

実際のところ、まずは気軽に自宅で、費用をかけずに細マッチョ筋トレにチャレンジしてみたい方には最適だと言えます。

 

部位分割筋トレとは

 

 

筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)を行うと、筋肉を構成している筋繊維は微細な裂傷を生じます。

 

そして、これが鍛える前よりもより強く太くなって回復する「超回復理論」を繰り返すことによって筋肉を作っていくのが「筋トレ」です。

 

筋繊維の回復にはおよそ48~72時間の休養が必要となり、超回復前に再び筋肉に負荷を加えるとは避けなくてはなりません。

 

このため、全身を1日で全てトレーニングしてしまうと3日おきにしかトレーニングができず、あまり効率は良くありません。

 

そこで、全身の筋肉をいくつかのグループに分け、グループごとに1週間をかけてローテーションで鍛える部位分割トレーニング(スプリットメニュー)が考案され、実際に多くのスポーツ選手やトレーニーに採用されています。

 

筋肉部位別の超回復速度

24時間で超回復する部位

 

前腕筋群
腹筋群
腸腰筋群
下腿三頭筋
前脛骨筋

 

48時間で超回復する部位

 

大胸筋
三角筋
上腕三頭筋
上腕二頭筋
臀筋群
内転筋群

 

72時間で超回復する部位

 

広背筋
僧帽筋
脊柱起立筋
大腿四頭筋
ハムストリングス

 

筋肉のグループ分け

全身の筋肉は、その作用によって次のようなグループに分けるのが一般的です。

 

上半身の押す筋肉:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・前腕伸筋群

 

上半身の引く筋肉:広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・前腕屈筋群

 

下半身の筋肉:臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群・下腿三頭筋

 

体幹の筋肉:脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋群

 

※一般的に脊柱起立筋は上半身の引く筋肉と一緒に、腹筋群は上半身の押す筋肉と一緒に、腸腰筋群は下半身の筋肉と一緒にトレーニングします。

 

また、肩と腕の筋肉群だけを分離して別グループとして部位分割する方法もありますが、これは主に週4回以上のスプリットトレーニングで採用されます。

 

なお、筋肉部位の名称(読み方)および働き(作用)などのさらに詳しい情報は下記リンク先の「主な筋肉の一覧図鑑」をご参照ください。

 

主な筋肉の名前と働き(名称と作用)および部位別の筋力トレーニング種目

 

筋トレ目的別の負荷回数設定

筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、トレーニング目的別(バルクアップ・ボディメイク・ダイエット)に適切な負荷回数設定でセットを行います。

 

①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|20回以上の反復で鍛える|ダイエットトレーニングの対象

 

②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|15回程度の反復で鍛える|ボディメイクトレーニングの対象

 

③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|10回程度の反復で鍛える|バルクアップトレーニングの対象

 

なお、前腕・腹筋・ふくらはぎなどは、筋繊維タイプ1の比率が高いので、20回の反復で鍛えるのが一般的です。


 

細マッチョ筋トレの筋肉部位別の適正な負荷回数設定(レップ数)については下記の記事をご参照ください。

 

細マッチョ筋トレに適切な負荷回数設定(レップ数)を筋肉部位ごとに解説|フィジーク選手が具体的に解説

 

一週間のメニュープログラム例

週一回目:上半身プレス系筋トレ+腹筋筋トレ

①上半身プレス系複合関節種目

チューブチェストプレスチューブプルオーバーなどを3セット前後

 

②三角筋複合関節種目

チューブショルダープレスチューブアップライトローなどを2セット前後

 

③上腕三頭筋種目

チューブフレンチプレスチューブキックバックチューブプレスダウンなどを2セット前後

 

④上半身プレス系単関節種目

チューブチェストフライチューブフロントレイズチューブサイドレイズなどを3セット前後

 

⑤腹筋トレーニング

チューブクランチチューブレッグレイズなどを3セット前後

 

週二回目:下半身筋トレ

①下半身の複合関節種目

チューブスクワットチューブレッグプレスチューブスティッフレッグドデッドリフトなどを3セット前後

 

②下半身前面の単関節種目

チューブレッグエクステンションを3セット前後

 

③下半身後面の単関節種目

チューブレッグカールを3セット前後

 

④下半身内側の単関節種目

チューブアダクションを3セット前後

 

週三回目:上半身プル系筋トレ+腹筋筋トレ

①上半身プル系複合関節種目

チューブローイングチューブラットプルなどを3セット前後

 

②背筋群の単関節種目

チューブショルダーシュラッグチューブリバースフライなどを2セット前後

 

③上腕二頭筋の単関節種目

チューブカールチューブハンマーカールなどを3セット前後

 

④腹筋トレーニング

チューブクランチチューブレッグレイズなどを3セット前後

 

当ショップのトレーニングチューブ

MYDAYSトレーニングチューブセット


当ショップで取り扱いしている海外スポーツ・アウトドア用品メーカーのMYDAYS社製のトレーニングチューブです。

 

一般的な安価なトレーニングチューブは、そのフック部分が小さくて弱いのがデメリットですが、本製品は大型カラビナフックを採用しており、これによりマズレンコ製作所の各アタッチメントのみならず、通常のケーブルアタッチメントのほとんどが使用可能です。


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