2024/08/05 05:31
ジムマシンを使った大胸筋トレーニング種目「マシンチェストプレス」の細マッチョを目指すためのやり方・動作ポイントと適切な負荷回数設定について、元五輪強化指定選手で現フィジーク選手が解説します。
この記事の執筆・監修者
HAYATE選手
五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)
2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝
本種目が効果のある筋肉部位
筋肉の名前と鍛え方|名称図鑑|部位別の筋トレ種目(ウエイトトレーニング)一覧
本種目は主に大胸筋に効果があり、二次的に三角筋・上腕三頭筋にも効果があります。なお、細マッチョ体型を目指すトレーニングの場合、次の項目の基準に従って鍛える筋肉部位ごとに負荷回数設定を決める必要があります。
細マッチョを目指すために適切な負荷設定
細マッチョの代表格とも言えるフィジーク選手のコンテスト審査基準は、ボディービル競技と違い過度な筋肥大がNGとされている筋肉部位があり、その基準の体型が標準的な細マッチョ体型とされています。具体的には下記の一覧の通りです。
過剰な発達がNGとされる筋肉部位:大胸筋・上腕三頭筋・僧帽筋・下半身の筋肉
発達がしているほうが良い筋肉部位:広背筋・三角筋・上腕二頭筋・腹筋群
筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、どの程度筋肥大を狙うかで適切な負荷回数設定が異なります。
①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|腹筋・下半身など引き締めたい筋肉部位|20回前後の反復で鍛える
②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|過剰な発達がNGな筋肉部位が対象|15回程度の反復で鍛える
③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|筋肥大させたい筋肉部位が対象|10回程度の反復で鍛える
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本種目の細マッチョ向き負荷回数設定
本種目は、細マッチョの定義やフィジーク競技の基準を考慮し、②筋繊維タイプ2aをターゲットに15回の反復で限界がくる負荷設定で実施するのが適切です。
本種目のやり方
①肩が肘より下になるようにシートを調整して構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を前に押し出す
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が大胸筋にかからず三角筋にかかってしまうので注意してください。
マシンチェストプレスを実際に行う時に気をつけるべき動作ポイントは、「肩甲骨を十分にと引き寄せた状態を保ったままトレーニング動作を行うこと」で、肩甲骨が十分に引き寄せられていない状態でトレーニングを実施すると大胸筋にあまり負荷がかからず三角筋や上腕三頭筋にばかり負荷が加わりますので十分に意識して行ってください。また、セット前に「肩よりもグリップが若干低くなるようにシートの高さを調整すること」も重要で、これにより肩関節に負担がかかってしまうことを防げます。
フィジーク選手のポイント解説
筆者自身、マシンチェストプレスはよく実施しますが、もっとも気をつけていることは「上腕三頭筋に負荷を集中させない」ことです。このため、まずはしっかりと肩甲骨を寄せたフォームでセットアップするとともに、「グリップを強く握りすぎない」ことも意識しています。
本種目のバリエーション
インクラインマシンチェストプレス
斜め上に腕を押し出すバリエーションで、大胸筋上部に負荷がかかります。
デクラインマシンチェストプレス
斜め下に腕を押し出すバリエーションで、大胸筋下部に負荷がかかります。
リバースグリップマシンチェストプレス
リバースグリップ(手の平が上向き)で行うバリエーションで、大胸筋上部に負荷がかかります。
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