2024/07/07 05:57
ダンベルキックバックの細マッチョを目指すためのやり方・動作ポイントと適切な負荷回数設定について、元五輪強化指定選手で現フィジーク選手が解説します。
この記事の執筆・監修者
HAYATE選手
五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)
2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝
本種目が効果のある筋肉部位
筋肉の名前と鍛え方|名称図鑑|部位別の筋トレ種目(ウエイトトレーニング)一覧
本種目は主に上腕三頭筋に効果があります。なお、細マッチョ体型を目指すトレーニングの場合、次の項目の基準に従って鍛える筋肉部位ごとに負荷回数設定を決める必要があります。
細マッチョを目指すために適切な負荷設定
細マッチョの代表格とも言えるフィジーク選手のコンテスト審査基準は、ボディービル競技と違い過度な筋肥大がNGとされている筋肉部位があり、その基準の体型が標準的な細マッチョ体型とされています。具体的には下記の一覧の通りです。
過剰な発達がNGとされる筋肉部位:大胸筋・上腕三頭筋・僧帽筋・下半身の筋肉
発達がしているほうが良い筋肉部位:広背筋・三角筋・上腕二頭筋・腹筋群
筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、どの程度筋肥大を狙うかで適切な負荷回数設定が異なります。
①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|腹筋・下半身など引き締めたい筋肉部位|20回前後の反復で鍛える
②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|過剰な発達がNGな筋肉部位が対象|15回程度の反復で鍛える
③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|筋肥大させたい筋肉部位が対象|10回程度の反復で鍛える
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本種目の細マッチョ向き負荷回数設定
本種目は、細マッチョの定義やフィジーク競技の基準を考慮し、②筋繊維タイプ2aをターゲットに15回の反復で限界がくる負荷設定で実施するのが適切です。
本種目のやり方
①片手をベンチにつき、片手でダンベルを保持し、前傾姿勢を作って構える
②肘の位置を動かさないように注意し、肘を伸ばしてダンベルを上げる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フィジーク選手のポイント解説
まず、細マッチョ体型になるためには発達しすぎた上腕三頭筋はNGなので、過度な筋肥大を避けるために15回前後の反復で中負荷でトレーニングを行うのが基本です。
本種目は、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘を前後に動かしてしまうと背筋群に負荷がそれてしまうので注意が必要です。
また、肘を伸ばしたポジションで、手の平が上を向くように前腕を回内回旋することで、さらに強く筋肉を収縮させることができます。
なお、肘を体幹にぴったりとくっつけると腕のバルクがでやすい上腕三頭筋長頭に、肘をやや身体から離すとU字型の上腕三頭筋になりやすい上腕三頭筋短頭に負荷がかかります。
バランス的に、腕を最優先で太くする必要がある人は長頭狙い、切れを出したい人は短頭狙いで行うと良いでしょう。
本種目のバリエーション
ダンベルニーベントキックバック
両手にダンベルを持ち、中腰前傾姿勢(ニーベントスタイル)で行うバリエーションで、高負荷設定でチーティングメソッドを行うのに適しています。
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