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2024/06/26 16:52


ダイヤモンドプッシュアップ(ナロープッシュアップの1種)の細マッチョを目指すためのやり方・動作ポイントと適切な負荷回数設定について、元五輪強化指定選手で現フィジーク選手が解説します。

 

この記事の執筆・監修者

HAYATE選手

五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)

 

2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝

 

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本種目が効果のある筋肉部位

筋肉の名前と鍛え方|名称図鑑|部位別の筋トレ種目(ウエイトトレーニング)一覧

 

本種目は主に上腕三頭筋に効果があり、二次的に大胸筋内側にも刺激が入ります。なお、細マッチョ体型を目指すトレーニングの場合、次の項目の基準に従って鍛える筋肉部位ごとに負荷回数設定を決める必要があります。

 

細マッチョを目指すために適切な負荷設定

細マッチョの代表格とも言えるフィジーク選手のコンテスト審査基準は、ボディービル競技と違い過度な筋肥大がNGとされている筋肉部位があり、その基準の体型が標準的な細マッチョ体型とされています。具体的には下記の一覧の通りです。

 

過剰な発達がNGとされる筋肉部位:大胸筋・上腕三頭筋・僧帽筋・下半身の筋肉

 

発達がしているほうが良い筋肉部位:広背筋・三角筋・上腕二頭筋・腹筋群

 

筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、どの程度筋肥大を狙うかで適切な負荷回数設定が異なります。

 

①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|腹筋・下半身など引き締めたい筋肉部位|20回前後の反復で鍛える

 

②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|過剰な発達がNGな筋肉部位が対象|15回程度の反復で鍛える

 

③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|筋肥大させたい筋肉部位が対象|10回程度の反復で鍛える

 

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本種目の細マッチョ向き負荷回数設定

本種目は、細マッチョの定義やフィジーク競技の基準を考慮し、②筋繊維タイプ2aをターゲットに15回の反復で限界がくる負荷設定で実施するのが適切です。

 

本種目のやり方


①うつ伏せになり、手を肩幅より狭くつき、背すじを伸ばして構える


②肩甲骨をしっかりと寄せた状態をキープしたまま上半身を下ろす


③肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出して上半身を押し上げる

 

フィジーク選手のポイント解説

本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せた状態を保って動作を行うことが大切です。肩甲骨がしっかりと寄っていないと、負荷が三角筋にばかりかかりますので注意してください。


 

上腕三頭筋は、長頭と短頭(内側頭・外側頭)から構成されていますが、長頭を鍛えると腕全体のバルクアップにつながり、短頭を鍛えると馬蹄形(Uの字)のカットが際立つようになります。

 

フィジーク・細マッチョトレーニングの観点からすれば、腕の過度な発達につながる上腕三頭筋長頭への刺激を避け、短頭に負荷を集中させるのが定石です。

 

このためには、肘をやや外向きに開き気味にして動作するようにします。肘を閉じ、体側に沿って動作を行うと上腕三頭筋長頭に刺激が入ってしまうので注意してください。

 

手の構え方はダイヤモンドで


肘を開き気味でナロープッシュアップを行う時に注意したいのが「手の構え方」です。通常のように手を平行に構えると手首関節に強い捻る負荷がかかってしまい故障の原因となりかねませんので、上図のように親指と人差し指で「ダイヤモンド|ひし形」を作るようにして構えます。このようなバリエーションをダイヤモンドプッシュアップと言います。

 

本種目のバリエーション

膝つきダイヤモンドプッシュアップ

細マッチョトレーニングに適した15回の反復ができない方は、膝をついて行う低強度バリエーションから始めてください。


足上げダイヤモンドプッシュアップ

また、負荷が足らず15回以上できてしまうという方は、足をベンチなどの上に置いて強度を高めます。

 

チューブ追加ダイヤモンドプッシュアップ



筆者がたまに行うのが、この図のようにトレーングチューブをかけて行うバリエーションです。ゴムには漸増負荷特性(伸びるほど負荷が増える特性)があり、腕立て伏せのフィニッシュ位置で絞り込むような刺激を加えることができます。ぜひ、一度試してみてください。

 

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