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2024/06/26 14:34

 

いわゆる細マッチョ的な適度に発達した筋肉とプロポーションの美しさを競う競技である「フィージーク大会」で優勝実績もある選手が、自宅でも実施可能な本格的な筋トレ方法として最適なダンベルトレーニングについて解説します。

 

本記事では元テコンドー五輪強化指定選手、現フィジーク選手の上岡颯選手の執筆・監修によって記載されています。

 

この記事の執筆・監修者

上岡颯選手(HAYATE)

 

五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)

 

2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝(マッスルゲート北関東)

 

上岡颯選手のプロフィールページはこちら

 

ダンベルトレーニングとは

ダンベルトレーニングは、バーベルトレーニングと並ぶフリーウエイトトレーニングの一角で、ジムだけでなく自宅でも実施可能なことが大きなメリットです。

また、複数の筋肉を高負荷で鍛えられるコンパウンド種目(複合関節運動)だけでなく、個別に筋肉を鍛えられるアイソレーション種目(単関節運動)も豊富であり、自宅トレーニングとしては自重トレーニングやチューブトレーニングに比べ優れています。

その比較は以下の通りです。

 

自重トレーニングとダンベル筋トレの比較

自重トレーニング:単関節種目がほとんどない|負荷調整が難しい

ダンベルトレーニング:単関節種目が豊富|負荷調整が用意で幅広い

 

チューブトレーニングとダンベル筋トレの比較

チューブトレーニング:ゴムの張力では負荷重量に限界がある

ダンベルトレーニング:ウエイトがある限り高重量に設定可能

このようなことから、ダンベルトレーニングは自宅トレーニングとしてはもっとも優れており、ダンベルがかさばることと、購入費がかかること以外にこれといったデメリットはありません。

 

部位分割筋トレとは

 

 

筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)を行うと、筋肉を構成している筋繊維は微細な裂傷を生じます。

 

そして、これが鍛える前よりもより強く太くなって回復する「超回復理論」を繰り返すことによって筋肉を作っていくのが「筋トレ」です。

 

筋繊維の回復にはおよそ48~72時間の休養が必要となり、超回復前に再び筋肉に負荷を加えるとは避けなくてはなりません。

 

このため、全身を1日で全てトレーニングしてしまうと3日おきにしかトレーニングができず、あまり効率は良くありません。

 

そこで、全身の筋肉をいくつかのグループに分け、グループごとに1週間をかけてローテーションで鍛える部位分割トレーニング(スプリットメニュー)が考案され、実際に多くのスポーツ選手やトレーニーに採用されています。

 

筋肉部位別の超回復速度

24時間で超回復する部位

 

前腕筋群
腹筋群
腸腰筋群
下腿三頭筋
前脛骨筋

 

48時間で超回復する部位

 

大胸筋
三角筋
上腕三頭筋
上腕二頭筋
臀筋群
内転筋群

 

72時間で超回復する部位

 

広背筋
僧帽筋
脊柱起立筋
大腿四頭筋
ハムストリングス

 

筋肉のグループ分け

 

全身の筋肉は、その作用によって次のようなグループに分けるのが一般的です。

 

上半身の押す筋肉:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・前腕伸筋群

 

上半身の引く筋肉:広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・前腕屈筋群

 

下半身の筋肉:臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群・下腿三頭筋

 

体幹の筋肉:脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋群

 

※一般的に脊柱起立筋は上半身の引く筋肉と一緒に、腹筋群は上半身の押す筋肉と一緒に、腸腰筋群は下半身の筋肉と一緒にトレーニングします。

 

また、肩と腕の筋肉群だけを分離して別グループとして部位分割する方法もありますが、これは主に週4回以上のスプリットトレーニングで採用されます。

 

なお、筋肉部位の名称(読み方)および働き(作用)などのさらに詳しい情報は下記リンク先の「主な筋肉の一覧図鑑」をご参照ください。

 

主な筋肉の名前と働き(名称と作用)および部位別の筋力トレーニング種目

 

筋トレ目的別の負荷回数設定

 

筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、トレーニング目的別(バルクアップ・ボディメイク・ダイエット)に適切な負荷回数設定でセットを行います。

 

①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|20回以上の反復で鍛える|ダイエットトレーニングの対象

 

②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|15回程度の反復で鍛える|ボディメイクトレーニングの対象

 

③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|10回程度の反復で鍛える|バルクアップトレーニングの対象

 

なお、前腕・腹筋・ふくらはぎなどは、筋繊維タイプ1の比率が高いので、20回の反復で鍛えるのが一般的です。

 

細マッチョ筋トレの筋肉部位別の適正な負荷回数設定(レップ数)については下記の記事をご参照ください。

 

細マッチョ筋トレに適切な負荷回数設定(レップ数)を筋肉部位ごとに解説|フィジーク選手が具体的に解説

 

細マッチョ向きの週3回の部位分割トレーニングメニュー

自宅でのダンベル筋トレメニュー

週一回目:上半身プレス系筋トレ+腹筋筋トレ

①上半身プレス系複合関節種目

ダンベルプレスを3セット前後

 

②三角筋複合関節種目

ダンベルショルダープレスダンベルアップライトローなどを2セット前後

 

③上腕三頭筋種目

ダンベルフレンチプレスダンベルキックバックなどを2セット前後

 

④上半身プレス系単関節種目

ダンベルフライダンベルベントアームプルオーバーダンベルサイドレイズなどを3セット前後

 

⑤腹筋トレーニング

ダンベルクランチダンベルレッグレイズダンベルサイドベントなどを3セット前後

 

週二回目:下半身筋トレ

①下半身前面・内側の複合関節種目

ダンベルスクワットダンベルサイドランジなどを3セット前後

 

②下半身後面の複合関節種目

ダンベルフロントランジを2セット前後

 

④下半身前面の単関節種目

ダンベルレッグエクステンションを2セット前後

 

③下半身後面の単関節種目

ダンベルレッグカールを2セット前後

 

週三回目:上半身プル系筋トレ+腹筋筋トレ

①上半身プル系複合関節種目

ダンベルデッドリフトダンベルローイングダンベルストレートアームプルオーバーなどを3セット前後

 

②背筋の単関節種目

ダンベルショルダーシュラッグなどを3セット前後

 

③上腕二頭筋の単関節種目

ダンベルカールダンベルハンマーカールダンベルコンセントレーションカールなどを3セット前後

 

④腹筋トレーニング

ダンベルクランチダンベルレッグレイズダンベルサイドベントなどを3セット前後

 

細マッチョ筋トレのマストアイテム

細マッチョを目指すトレーニングで最も大切なのは、「腰周りを太くしない」ことです。

 

このためには、通常のベルトよりも幅の広いこちらのような特殊なトレーニングベルトで腰周りを締め付けサポートし、腰回りの筋肉に大きな負荷がかかりにくくするのがポイントです。

 

LARA★STARナイロントレーニングベルト

 

ダンベルのかわりにトレーニングチューブでもOK

 

自宅で簡単に取り組める筋トレとして一般的なのがダンベルトレーニングですが、こちらのようなしっかりとしたトレーニングチューブであれば、ダンベルのかわりに使用できます。

 

細マッチョ筋トレはバルクアップ筋トレと違い、そこまての高負荷は必要ありませんので、トレーニングチューブでも対応可能です。

 

細マッチョになるための決め手は筋トレと食事

 

細マッチョになるための決め手は、「正しい筋トレ」と「正しい食事」です。これらなしに、自己流ではなかなか理想的な細マッチョ体型にはなれません。下記の二つの記事は、筆者自身のフィジーク競技への取り組みを通じて実践してきた「筋トレ」と「食事」の解説記事です。どうぞ、ご参照ください。

 

細マッチョになる筋トレメニュー

細マッチョ筋トレメニュー|1週間4回(増量期)と5回(減量期)の具体的な組み方をフィジーク選手が解説

 

細マッチョになる食事メニュー

細マッチョになる食事メニュー|フィジーク選手の試合に向けた実際の減量フードプログラムを公開

 

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