2024/06/22 02:28
パイクプッシュアップの細マッチョを目指すためのやり方・動作ポイントと適切な負荷回数設定について、元五輪強化指定選手で現フィジーク選手が解説します。
この記事の執筆・監修者
HAYATE選手
五輪種目テコンドー元強化指定選手(全日本選手権準優勝2回)
2023年フィジーク競技転向デビュー戦優勝
本種目が効果のある筋肉部位
筋肉の名前と鍛え方|名称図鑑|部位別の筋トレ種目(ウエイトトレーニング)一覧
本種目は主に三角筋に効果があり、二次的に上腕三頭筋にも刺激が入ります。なお、細マッチョ体型を目指すトレーニングの場合、次の項目の基準に従って鍛える筋肉部位ごとに負荷回数設定を決める必要があります。
細マッチョを目指すために適切な負荷設定
細マッチョの代表格とも言えるフィジーク選手のコンテスト審査基準は、ボディービル競技と違い過度な筋肥大がNGとされている筋肉部位があり、その基準の体型が標準的な細マッチョ体型とされています。具体的には下記の一覧の通りです。
過剰な発達がNGとされる筋肉部位:大胸筋・上腕三頭筋・僧帽筋・下半身の筋肉
発達がしているほうが良い筋肉部位:広背筋・三角筋・上腕二頭筋・腹筋群
筋肉(骨格筋)を構成する筋繊維には以下のタイプがあり、どの程度筋肥大を狙うかで適切な負荷回数設定が異なります。
①筋繊維タイプ1(持久筋):鍛えてもほとんど筋肥大しない|腹筋・下半身など引き締めたい筋肉部位|20回前後の反復で鍛える
②筋繊維タイプ2a(弱い瞬発筋):鍛えるとやや筋肥大する|過剰な発達がNGな筋肉部位が対象|15回程度の反復で鍛える
③筋繊維タイプ2b(強い瞬発筋):鍛えると強く筋肥大する|筋肥大させたい筋肉部位が対象|10回程度の反復で鍛える
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本種目の細マッチョ向き負荷回数設定
本種目は、細マッチョの定義やフィジーク競技の基準を考慮し三角筋の筋肥大を計るために、③筋繊維タイプ2bをターゲットに10回の反復で限界がくる負荷設定で実施するのが適切です。
本種目のやり方
①うつ伏せになり、手と足を広く置き、腰を大きく曲げて構える
②肩甲骨をしっかりと寄せた状態をキープしたまま上半身を斜め前に下ろす
③肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出して上半身を斜め後ろに押し上げる
フィジーク選手のポイント解説
本種目で意識するべきポイントは、肩甲骨をやや開いた状態で動作を行うことで、これにより負荷が大胸筋に集中せず三角筋に入ります。
ただし、このやり方は肩関節に対する負荷が大きいというリスクも含んでいるため、上図のように肘と肘を結んだラインが背面側に入らないギリギリの位置で行います。肘が背面側に深く入ってしまうと、肩関節に開き負荷がかかってしまうので十分に注意してください。
本種目のバリエーション
パイクプッシュアップの負荷をさらに上げたい場合は、この動画のように足を台などの上に置いて行う足上げパイクプッシュアップがおすすめです。
逆に、パイクプッシュアップが既定の10回できないという方は、低負荷バリエーションである、この動画のような膝つきパイクプッシュアップにチャレンジしてみてください。
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