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2024/05/15 13:00

バーベルベンチプレスのバルクアップ向きの実施方法(フォームの留意点や他種目との関係性)、筋肥大するために重要な要素などを解説します。

 

本種目のバルクアップ向けの実施ポイント

バーベルベンチプレスを実際に行う時に気をつけるべき動作ポイントは、「肩甲骨を十分にと引き寄せた状態を保ったままトレーニング動作を行うこと」で、肩甲骨が十分に引き寄せられていない状態でトレーニングを実施すると大胸筋にあまり負荷がかからず三角筋や上腕三頭筋にばかり負荷が加わりますので十分に意識して行ってください。

 

本種目と他種目との関係

本種目は上半身の押す動作の筋肉全てを動員するコンパウンド種目ですので、他の全てのプレス系種目よりも先に実施してください。

 

また、大胸筋の細かい部位別をターゲットにしたバリエーションには以下のようなものがあり、通常のベンチプレスの後に数セット追加すると良いでしょう。

 

斜め上方に腕を押し出す軌道で行うインクラインバーベルベンチプレスは大胸筋上部に効果があります。本種目を実際に行う時に気をつけるべき動作ポイントは、「腰を浮かせて挙上軌道を変えないこと」です。また、確実に肩甲骨を寄せたまま動作を行うことも大切です。

 

リバースグリップバーベルベンチプレスはインクラインベンチがない環境で(フラットベンチで)大胸筋上部に負荷を加えられるベンチプレスのバリエーションです。ラックアウト時に不安定になりますので、実施時は必ず補助者をつけるようにします。

 

腕を斜め下方に押し出す軌道で行うデクラインバーベルベンチプレスは大胸筋下部に効果があります。本種目を実際に行う時に気をつけるべき動作ポイントは、「確実に肩甲骨を寄せたまま動作を行うこと」で、これにより肩への負担を防ぐことができます。

 

グリップを通常よりも広くして行うワイドグリップバーベルベンチプレスは大胸筋外側に効果があります。本種目は特に肩への負担がかかりやすいため、確実に肩甲骨を寄せたまま動作を行うことに気をつける必要があります。

 

なお、以下のような大胸筋アイソレーション種目を仕上げに行うとさらに効果的です。

 

バーベルプルオーバーを実際に行う時に気をつけるべき動作ポイントは、「効かせる筋肉部位に対して正しい肘の角度で行うこと」です。具体的には、大胸筋に効かせる時は肘を直角に曲げて行い、広背筋に効かせる時は肘を曲げずに行います。

 

高重量ベンチプレスと肩の関係

筋肥大バルクアップを狙ったベンチプレスは、どうしても高重量設定になりますが、ここで問題になるのが肩です。高重量ベンチプレスはフォーム等が間違っていると肩の故障につながりやすく、無理をするとバルクアップへの遠回りになりがちです。

 

ベンチプレスで肩が痛くなる理由として、もっとも多いのが、肩甲骨をしっかりと寄せずにベンチプレスを実施することです。

 

肩甲骨をしっかりと寄せると、広義の肩関節(胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲胸郭関節)はしっかりと後方に引かれた状態になります。

 

逆に肩甲骨をしっかりと寄せていないと、これらの関節は前方に残った状態になります。


広義の肩関節が前方に残っていると、当然、いわゆる肩関節(狭義の肩関節)は体幹に引き寄せられず、前方に残ったままとなり、この状態でベンチプレスを行うと、肩関節周辺に集中的な負荷がかかってしまいます。

 

この対策として適切なのが、肩甲骨を寄せる意識づけを行うことです。つまり、挙上開始前に、必ず肩甲骨の寄せを再確認するようにします。

 

なお、意識づけがしにくい場合は、肩甲骨を寄せる補助ギアのスパインサポーターを使用するとよいでしょう。


 


そもそも、ベンチプレスの挙上軌道が人間工学的に肩に負担のかかる軌道で行っている可能性もあります。上図は古い考え方のベンチプレスの模範フォームですが、現在は人間工学的に不自然であるとされています。


しかしながら、未だにこの古いフォームを教えるトレーナーも少なくありませんので、肩を水平に開きバーベルシャフト・手・前腕を床と垂直に保つクラシカルフォームを教わった方は見直す必要があるでしょう。


こちらの画像はパワーリフティング世界王者の奥谷氏実演による「ベンチプレス斜め軌道挙上」です。


現在、パワーリフティング(ベンチプレス競技)の理論では、手首を寝かし、斜めにバーベルを下ろして同一軌道を折り返して斜めに挙げる、という挙上方法が最有力です。


何も考えずにベンチプレスの姿勢をとってバーを握ると、手首は自然に傾きます。

 

そして、手首が自然に傾くので、何も考えずにベンチプレスをすると自然に斜めの軌道を描くようになります。

 

手首を立てろという指導をよく見かけますが、これは肩周囲の関節への負担が増大しますのであまりおすすめできません。

 

手首が傾いたら手首を痛めるという意見がありますが、そのためにリストラップというギアがあります。

 

リストラップにバーの重量をあずけるぐらいの感覚でベンチプレスを行う方がよりスムースにバーを動かすことができます。

 

参照元記事:【ベンチプレス100kgを挙げるやり方】フォームとメニューの組み方を元全日本王者が解説より引用


(ベンチプレス用リストラップ[左]と一般筋トレ用リストラップ[右と]との強度比較)


なお、この斜め軌道挙上のためには、寝かせた手首を完全に預けることのできる高強度のベンチプレス用リストラップが必須です。


ベンチプレス用のリストラップ


バルクアップでターゲットにする筋繊維

筋トレの対象となる骨格筋には主に3種類の筋繊維があり、それぞれ役割とレジスタンストレーニングに対する反応が異なります。それは、以下の通りです。

 

筋繊維タイプ2b

短時間に非常に強い収縮をする「筋繊維タイプ2b」は、筋肥大しやすい特性を持っており、バルクアップ筋トレのメインターゲットとなる筋繊維です。この筋繊維は8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で反応しますので、筋肥大トレーニングはこのような高負荷設定で実施します。

 

筋繊維タイプ2a

30秒~1分ほどの時間に比較的強い収縮をする「筋繊維タイプ2a」は適度に筋肥大する特性を持っており、少しでも筋量を増やしたいバルクアップ筋トレではこの筋繊維もサブターゲットになります。この筋繊維は12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で反応するため、アップや追い込みセットの中負荷トレーニングで鍛えていきます。

 

筋繊維タイプ1

長時間持久的な収縮をする「筋繊維タイプ1」は、ほぼ筋肥大せずに緊密度が向上する特性を持っており、バルクアップ筋トレでは対象外の筋繊維です。なお、この筋繊維は20回以上の反復動作で限界がくる低負荷設定で筋力トレーニングを行った時に反応します。

 

スロー&ストリクト

高重量を追い求めると、つい陥ってしまうのが「反動を使って見かけは高重量で行う筋トレ」ですが、このようなトレーニングだと肝心の筋肉にはそれほど強い負荷が入りません。また、トレーニング動作の押し返しポイントでも反動を使ってはいけません。

 

焦る気持ちを抑え、スロー&ストリクトな動作での限界重量トレーニングを実施してください。

 

バルクアップにおすすめの筋トレグッズ

手首をサポートするリストラップ

IPF世界パワーリフティング協会公認品も正規に取り扱う当ショップが、一般トレーニング向けにオリジナル開発したリストラップで、滑り止めのシリコンラバーが埋め込まれているのが特徴です。

 

握力を補助するパワーグリップ

高品質な本牛革製のパワーグリップはラバー製に比べて高耐久でかさ張らないという優れたメリットを持っています。当ショップ人気の本牛革パワーベルトを生産している工場製なので、非常にしっかりとした仕上がりです。

 

最大腹圧を発揮するトレーニングベルト


当ショップが20年近い製造実績のある生産工場と提携して製造している13mmパワーベルトに、国際特許を取得したオリジナルのアジャスタブルレバーアクションバックルを装備したベルトで、高重量トレーニングに必須の最大腹圧を確保できます。

 

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