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2024/07/03 14:42



地味ながらも空手など武道系打撃格闘技の組手・試合で重要となるのが中段突き(ボディストレート)です。その打ち方やポイントをフルコンタクト空手出身で五輪種目テコンドーの元強化指定選手が解説します。

 

また、中段突きは打ち方によっては一撃で相手を倒すこともできる技ですので、そのコツについても解説します。


この記事の監修者

HAYATE選手プロフィール

 

テコンドー主戦績

全日本選手権東日本地区大会3位
全日本選手権東日本地区大会優勝
全日本学生選手権準優勝
全日本選手権準優勝

 

一撃で相手を倒す中段突き

 

こちらは、HAYATE選手の高校生ジュニア強化指定選手時代の試合における中段突きのダイジェストです。一撃で相手の動きを止めるほど強烈な中段突きや鎖骨打ち、動画の最後では胸打ちで一撃KOもご紹介しています。まずは、ご参照ください。

 

強烈な中段突きを打つタイミングはカウンター

 

中段突きには自ら前に出て打つパターン、打ち合いの中で繰り出すパターンなどありますが、もっとも強烈なのが相手が前に出てくる瞬間にカウンターで打つ一撃です。

 

突きは蹴りに比べると間合いが短いため、自ら打ちに行くと蹴りのカウンターをもらいやすく、また打ち合いのなかでは相手を倒すほどの打撃にはなりにくいのが実際のところです。

 

HAYATE選手が中段突きを狙う時の定石パターンが、コーナー(角)を背にして立ち、チャンスと見て場外に押し出しにくる(多くの武道で場外は減点対象)相手に対して、狙いすましてボディストレートを打つパターンです。 

 

蹴りのおとりとしての中段突き

突きの初動はいくつかの蹴り技の初動とほぼ同じで、相手には非常に見分けがつきにくいものです。その一例として、鎖骨打ちと後ろ回し蹴りがあります。

 

具体的には、右拳でやや上から振り下ろす軌道で何発か相手に鎖骨打ちを見せておき、その軌道で左後ろ回し蹴りを打つ、というようなやり方です。

 

ボディストレートから蹴りにつなげる

 

ボディストレートがきれいに決まると、相手の心拍は乱れ、呼吸もしづらくなります。動画はHAYATE選手の全日本大学生選手権の試合の様子で、ボディーストレートで相手を削っていき、最後は左ハイキックでKOする流れを見ることができます。

 

胸打ちは縦拳で打つ

 

中段突きのなかでも胸打ちは相手の心拍と呼吸を一瞬止めることができる、非常に効果的な技ですが、そのポイントは縦拳で打つことです。

 

上図のように、正拳で突くと人差し指と小指が相手の肋骨にかかり、打撃を内部まで十分に貫通させることができなくなります。このため、胸打ちは縦拳で打つのがセオリーです。

 

 

胸打ちのやり方については、こちらの動画に分かりやすくまとめてありますので、どうぞご参照ください。

 

また、特殊な中段突きである鎖骨打ちについては下の動画にまとめてあります。

 


強烈な打撃にはフィジカルも重要

※JOC強化指定選手時の実際のHAYATE選手の身体つき

 

相手を一撃でKOするような強烈な打撃を打つためには、技術的なことだけでなく、原動力となる強いフィジカル要素も必要で、そのためには筋力トレーニングは不可欠です。打撃格闘技に特化したトレーニング方法については下記の記事をご参照ください。

 

【五輪強化指定選手解説】打撃格闘技(空手・キックボクシングなど)に必要な筋肉と筋トレメニュー

 

五輪元強化指定選手監修の格闘技記事


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