2024/04/17 17:42
スクワットの種類、自重・チューブ・ダンベル・マシン・バーベルそれぞれのバリエーションとやり方のポイントを解説するとともに、バリエーションによってどの部位に効果が高いかもご紹介します。
スクワットが効果のある筋肉部位
スクワットは下半身のほぼ全ての筋肉に効果がありますが、具体的には以下のようになります。
臀筋群
臀筋群は大臀筋・中臀筋・小臀筋に分けられ、主に脚を後方に上げる・脚を側方に上げる作用があります。
腸腰筋群
腸腰筋群は大腰筋・小腰筋・腸骨筋に分けられ、脚を前に上げる作用があります。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋に分けられ、主に膝を伸ばす作用があります。
ハムストリングス
ハムストリングスは大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋に分けられ、主に膝を曲げる作用があります。
内転筋群
内転筋群は大内転筋・長内転筋・短内転筋・恥骨筋・薄筋に分けられ、脚を閉じる作用があります。
下腿三頭筋
下腿三頭筋は腓腹筋外側頭・腓腹筋内側頭・ヒラメ筋に分けられ、主に足首関節を伸ばす作用があります。
ノーマルスクワット系種目
自重スクワット
ノーマルスクワット系種目は主に、臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングスに負荷がかかります。
ノーマルスクワットのやり方の手順
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばして構える
②膝がつま先より前に出ないように注意し、やや斜め後ろに腰を下ろす
③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに立ち上がる
フォームのポイント
本種目は、膝関節保護のために、膝をつま先より前に出ないように注意することが大切です。
また、背中が丸まらないようにすることも大事で、これを防ぐためには斜め上に目線を置いて、背すじを伸ばすことがポイントです。
バリエーション
チューブスクワット
トレーニングチューブを追加不可として使うバリエーションです。
ダンベルスクワット
ダンベルを追加不可として使うバリエーションで、下ろした両手にダンベルを持つほかに、肩で保持する、1個のダンベルを胸の前で保持するといったやり方があります。
スミスマシンスクワット
スミスマシンを使ったバリエーションです。スミスマシンは軌道が固定されており、膝などに負荷がかかると逃げ場がなくなるので、通常のスクワットよりもやや前に足を置き、マシンに軽く持たれるような状態で実施するのが無難です。
バーベルスクワット
バーベルスクワットはパワーリフティング競技の1種目でもあり、キングオブトレーニングとも呼ばれるほど効果の高いトレーニング種目です。
非常に奥の深い種目ですので、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
バーベルスクワットの詳細記事とその技術理論の根拠となる記事・執筆者
当サイトの詳細記事
【全日本王者執筆】バーベルスクワットの正しいフォームと高重量を挙げるコツ|強化メニュープログラム
バーベルフロントスクワット
バーベルフロントスクワットは胸の前側でバーベルを保持するバリエーションで、ノーマルのバーベルスクワットよりも大腿四頭筋にかかる負荷が増加する傾向にあります。
シシースクワット系種目
シシースクワットは独特な動きで大腿四頭筋に負荷を集中させることのできるバリエーションです。
ウエイト器具を使うことはありませんが、負荷を補助する目的と転倒防止で前方からトレーニングチューブを引きながら行うこともあります。
シシースクワットのやり方の手順
①足を肩幅程度に開き、片手で柱などを保持して構える
②後傾姿勢を作り、のけぞるような体勢で膝を曲げていく
③膝の角度が直角程度になるまでしゃがんだら、反動を使わずに膝を伸ばして立ち上がる
フォームのポイント
本種目は、フリーハンドで行うと後ろに転倒するリスクがありますので、片手で柱などを保持して行うようにしてください。
また、ダイレクトに大腿四頭筋に負荷を伝えるためには、太ももを平行にし、つま先を正面に向け、膝の向きもつま先と合わせるようにすることが大切です。
ブルガリアンスクワット系種目
ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、片足を後ろの台などに乗せて行うスクワットで、特に後ろ足主働で動作した場合には臀筋群やハムストリングスに高い効果があります。
バリエーションとして、トレーニングチューブ・ダンベル・スミスマシン・バーベルをそれぞれ追加負荷に使うやり方があります。
フロントランジ系種目
フロントランジ
フロントランジ系種目は、ブルガリアンスクワットを低負荷にしたようなスクワットバリエーションで、特に後ろ足中心で動作した場合には、臀筋群・ハムストリングスといった下半身後ろ側の筋肉に効果的です。
フロントランジのやり方の手順
①足を前後に大きく開き、胸を張り背すじを伸ばして構える
②前足の膝がつま先より前に出ないように気をつけ、真下に腰を下ろす
③前足の太ももが床と平行になるまで腰を下ろしたら、効かせたいほうの脚を主体にして立ち上がる
フォームのポイント
本種目は、膝を痛めないためにも、前にした脚の膝がつま先より前に出ないように注意することが大切です。
また、前にした脚を主体にして動作すると大腿四頭筋に、後ろにした脚を主体にして動作するとハムストリングスに負荷がかかります。
バリエーション
ダンベルフロントランジ
ダンベルフロントランジは両手に保持したダンベルを追加の負荷として使用するバリエーションです。
バーベルフロントランジ
バーベルフロントランジは背中に担いだバーベルを追加不可に使用するバリエーションです。
このほかにも、トレーニングチューブやスミスマシンを追加不可として使用するバリエーションもあります。
ワイドスクワット系種目
ワイドスクワット
ワイドスクワットは大きく足幅をとるとともに、膝とつま先をやや外向けに開いて行うスクワットのバリエーションです。特に内転筋群に高い効果があります。
ワイドスクワットのやり方の手順
①足を大きく開いてつま先を外に向け、背すじを伸ばして構える
②膝をつま先の向きに合わせるように気をつけ、真下に腰を下ろす
③太ももが床と平行になるまで腰を下ろしたら、反動を使わずに立ち上がる
フォームのポイント
本種目は、内転筋群に適切に負荷を加えるために、なおかつ、膝関節の保護のために、膝の向きとつま先の向きを揃えることが大切です。
また、一般的なスクワットと違い、真下に腰を下ろすことがポイントです。
バリエーション
追加不可として、トレーングチューブ・ダンベル・スミスマシン・バーベルを使うバリエーションがあります。
サイドランジ系種目
サイドランジ
サイドランジは足を大きく開き、左右に交互にスライドしながら行うスクワットのバリエーションで、特に内転筋群に高い効果があります。
バリエーション
ダンベルサイドランジ
ダンベルサイドランジはダンベルを追加不可に使うバリエーションで、両肩にダンベルを保持するか、1個のダンベルを脚の間で保持するやり方があります。
バーベルサイドランジ
バーベルサイドランジは追加不可にバーベルを使うバリエーションです。
このほかにも、トレーニングチューブやスミスマシンを追加不可に使うバリエーションもあります。
ハックスクワット系種目
ハックスクワット
ハックスクワットは専用のマシンを使って、斜め後方にウエイトを押し上げる軌道で行うバリエーションで、特に大腿四頭筋に負荷が集中します。