2024/04/09 03:54
パラレルグリップとは何か?
その効果やメリット、各筋トレ種目での具体的な使い方・握り方について解説します。
また、あわせて当ショップが取り扱っているIFA国際連盟公認の最新型パラレルグリップもご紹介します。
パラレルグリップとは?

パラレルグリップ(parallel grip)とは、直訳すると「平行な握り」という意味で、筋トレにおいては「手の平が向き合うように握る握り方」のことを指します。
また、その一種にはハンマーグリップもあり、これはパラレルグリップで縦方向(親指側)に動作するトレーニング種目で使われます。
パラレルグリップの2種類

パラレルグリップには親指の使い方でさらに2種類の握り方があります。一つは写真上のような親指と他の4本の指を向かい合わせて握る「サムアラウンドグリップ」で、もう一つは写真下のような親指も他の四本と同じ側で引っ掛けるように握る「サムレスグリップ」です。
それぞれの使い分けは以下の通りです。
サムアラウンドグリップ:グリップを外したくない(バーベルなどを落としたくない)時に使う
サムレスグリップ:握力を最後まで残して腕や背中を完全に追い込みたい時に使う
具体的には、懸垂・ラットプルダウン・ケーブルローイングなどではサムレスグリップ、デッドリフト・カールなどではサムアラウンドグリップが使われます。
それでは、以下に各筋トレ種目での具体的な握り方について解説していきます。
パラレルグリップ懸垂

パラレルグリップ懸垂は、懸垂バーにパラレルアタッチメントを取り付けて行う懸垂バリエーションです。通常の懸垂に比べて、脇をしめた状態を保ったまま操作しやすいことが特徴で、特に広背筋中央部や僧帽筋に負荷がかかります。
前腕も同時に鍛えたい場合はサムアラウンドグリップで行いますが、背中狙いのスタンダードなセットでは基本的にはサムレスグリップで行います。
パラレル懸垂のやり方の手順
①手の平が向き合うようにグリップし構える
②肩甲骨を寄せながら身体を引き上げていく
③身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきるとともに、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる
フォームのポイント
本種目は、背中を丸めずに行うことが重要で、そのためには背すじを伸ばして、やや顎を上げた状態で行うことがポイントです。また、肩甲骨を寄せずに行うと負荷が上腕二頭筋にばかりかかってしまうので注意してください。

なお、当ショップが取り扱っているIFA国際アームレスリング連盟公認のパラレルアタッチメントは、グリップ部分が交換でき、グリップごとに違った刺激を筋肉に加えられるのがメリットです。また、グリップ径もオプショングリップとして60mm・70mmが装着可能です。
パラレルグリップラットプルダウン

パラレルグリップラットプルダウンは、パラレルアタッチメントで行うバリエーションで、通常のラットプルダウンよりも広背筋中央部を狙って効かせられるやり方です。サムレスグリップが適しています。
パラレルラットプルダウンのやり方の手順
①シートに座り、しっかりとパッドで膝を固定して構える
②肩甲骨を寄せながら引いていき、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきって背筋群を完全に収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、フィニッシュポジションで肩甲骨を寄せきることが大切です。肩甲骨を寄せきらずに背中が丸まったフォームで行うと、負荷が上腕二頭筋にばかりかかってしまうので注意してください。

なお、当ショップでは人間工学に基づいたエルゴノミクスパラレルアタッチメントを2種類取り扱っています。詳細は各商品ページでご確認ください。
パラレルグリップケーブルローイング

ケーブルローイングはスタンダードバリエーションがパラレルグリップになります。背中をオールアウトするためには、握力の弱りにくいサムレスグリップで行うことが推奨されます。
ケーブルローイングのやり方の手順
①背すじと肘を伸ばし、ハンドルをグリップして構える
②肩甲骨を寄せながら引いていき、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきって背筋群を完全に収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨を寄せながら腕を引き、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきることが大切です。肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が上腕二頭にばかりかかってしまうので注意してください。
また、負荷が腰に逃げないよう、上半身を倒さないようにすることもポイントです。

また、こちらのようなマルチロープアタッチメントを使用すると、フィニッシュポイントでやや手幅を広げて肘を後ろに引き込むことができ、広背筋や僧帽筋を最大収縮させることが可能です。
ダンベルパラレルグリップカール(ハンマーカール)

こちらのように、縦向きに(手の平が向き合うように)グリップして行うケール系種目をハンマーカールと言います。シャフトを握り込まず、親指と人差し指で作った輪の上にウエイトを乗せるように保持することで、手首への過負荷を防ぐことができます。
※写真は実際に筆者が模範的なグリップを再現したものです。
ダンベルハンマーカールのやり方の手順
①ダンベルを縦持ち(手の平が向き合う向き)で保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてダンベルを持ち上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。
なお、本種目は肘を曲げてダンベルを持ち上げるときのコンセントリック収縮(短縮性収縮)も大切ですが、それ以上に負荷に耐えながらゆっくりと肘を伸ばすときのエキセントリック収縮(伸張性収縮)が重要です。
スイスバーを使ったパラレル筋トレ種目
こちらは、通称「スイスバー」と呼ばれるパラレルグリップ専用のバーベルシャフトです。このスイスバーを使うことで、多くの筋トレ種目をパラレルグリップで実施することが可能になります。
具体的には以下のような種目になります。
パラレルグリップデッドリフト・パラレルグリップショルダープレス・パラレルグリップバーベルカールなど
パラレルグリップベンチプレス
スイスバーを使うと、この写真のようにベンチプレスなどプレス系種目もパラレルグリップで行えます。
※写真は当ショップ運営ジムで実際に使用されているものです。