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2024/04/23 19:22


マシントレーニングでありながらフリーウエイト感覚でトレーニングでき、フリーウエイトトレーニングへの導入としても有効なスミスマシントレーニングについて、その使い方や各筋肉部位別の主要種目の実施方法に関して解説します。

スミスマシンとは



スミスマシンはパワーラック(ハーフラック)に似た形状をしており、レール付き柱にバーベルシャフトが取り付けられ、そのレールに沿ってシャフトが上下する仕組みのマシンです。

 

ブリーフエイト種目と同様の種目が実施可能で、レールにより軌道が固定されているためウエイトのブレを自分自身でとめる必要がないため、ウエイトの挙上に筋肉をフル動員できるというメリットがあります。

 

半面、ブレを止める体幹イナーマッスルの強化には適さない、軌道が固定されているため間違ったフォームで行うと歪みの逃げ場がなく関節に負担がかかりやすいというデメリットがあります。


このため、①ダンベルトレーニングなどフリーウエイトと組み合わせて体幹インナーマッスルの強化を図る、②本セット前にシャフトのみで軌道確認を行う、といった工夫が必要になります。


スミスマシンで鍛えることのできる主な筋肉



スミスマシンで鍛えられる主な筋肉は以下の通りです。


上半身の押す動作の筋肉

大胸筋

三角筋

上腕三頭筋


上半身の引く動作の筋肉

広背筋

僧帽筋

脊柱起立筋

上腕二頭筋


下半身の筋肉

大腿四頭筋

ハムストリングス

内転筋群

下腿三頭筋


大胸筋のスミスマシントレーニング

スミスマシンベンチプレス

スミスマシンベンチプレスのやり方の手順
①ベンチに仰向けになり、胸の上で肘を伸ばしシャフトをグリップする

 

②肩甲骨を寄せたまま、シャフトを胸まで下ろす

 

③肩甲骨が開かないように気をつけ、シャフトを胸の上に押し上げる

 

フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。

 

肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が大胸筋にかからず三角筋にかかってしまうので注意してください。

 

バリエーション
インクラインスミスマシンベンチプレス
インクラインベンチを使い、斜め上に腕を押し出すバリエーションで、大胸筋上部に負荷がかかります。

 

デクラインスミスマシンベンチプレス
デクランベンチを使い、斜め下に腕を押し出すバリエーションで、大胸筋下部に負荷がかかります。



ワイドグリップスミスマシンベンチプレス
広い手幅で行うバリエーションで、大胸筋外側に負荷がかかります。



ナローグリップスミスマシンベンチプレス
狭い手幅で行うバリエーションで、上腕三頭筋に負荷がかかります。



リバースグリップスミスマシンベンチプレス
逆手で行うバリエーションで、大胸筋上部に負荷がかかります。

 

三角筋のスミスマシントレーニング

スミスマシンショルダープレス

スミスマシンショルダープレスのやり方の手順
①肩はばよりも広めにシャフトをグリップして構える

 

②上半身を後ろに倒さないように気をつけ、肘を伸ばしてシャフトを押し上げる



③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る

 

フォームのポイント
本種目は、上半身を前後に倒さないようにして動作することが重要です。また、肘があまり後ろに出すぎると、肩関節に強い負担になりますので注意してください。

 

バリエーション
シーテッドスミスマシンショルダープレス
座って行うバリエーションで、反動を使わずに確実に効かせるのに適しています。

 

スタンディングスミスマシンショルダープレス
立って行うバリエーションで、強めの負荷で膝の屈伸を使ったチーティングをともなって行うのに適しています。

 

スミスマシンアップライトロウ

スミスマシンアップライトロウのやり方の手順
①シャフトをグリップして構える

 

②肘を先行させ、肩甲骨を寄せないように気をつけてシャフトを引き上げる

 

③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る


フォームのポイント
本種目は、手よりも肘を先行させて動作することと、肩甲骨を寄せないようにすることが大切です。

 

これらいずれかが不十分だと、三角筋ではなく背筋群に負荷が逸れてしまうので注意してください。

 

上腕三頭筋のスミスマシントレーニング

スミスマシンナロープレス

スミスマシンナロープレスのやり方の手順
①ベンチに仰向けになり、肩幅程度でシャフトをグリップして構える

 

②脇をあまり開かないように気をつけてシャフトを下ろす

 

③肩甲骨を寄せて腕を押し出す

 

フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。

 

肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が上腕三頭筋にかからず三角筋にかかってしまうので注意してください。

 

広背筋・僧帽筋のスミスマシントレーニング

スミスマシンデッドリフト

スミスマシンデッドリフトのやり方の手順
①足を肩幅程度に置き、その外側でシャフトを保持して構える

 

②胸を張り、直立するまでシャフトを引き上げていき、引き上げたら肩甲骨をしっかりと寄せて背筋群を強く収縮させる

 

③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る


フォームのポイント
本種目は、背中が丸まらないようにすることが大切で、このためには胸を張り、背すじを伸ばし、やや上方に視線を向けることがポイントです。


バリエーション
スミスマシンワイドスタンスデッドリフト
大きく足を開いて行うバリエーションで、下半身の筋肉にも有効な負荷がかかります。

 

スミスマシンスティッフレッグドデッドリフト
膝を伸ばして行うバリエーションで、ハムストリングスを中心として下半身後ろ側に負荷がかかります。

 

スミスマシンベントオーバーロウ

スミスマシンベントオーバーロウのやり方の手順
①バーベルを肩幅程度の手幅で握り、前傾姿勢を作って構える

 

②肩甲骨を寄せながら、太ももに沿わせてバーベルを引いていき、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきって背筋群を完全に収縮させる

 

③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る


フォームのポイント
本種目は、 肩甲骨を寄せながら腕を引き、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきることが大切です。肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が上腕二頭にばかりかかってしまうので注意してください。

 

スミスマシンショルダーシュラッグ

 

スミスマシンショルダーシュラッグのやり方の手順
①直立し、肘を伸ばしてバーベルを保持して構える

 

②肘関節や肩関節を動かさないように気をつけ、肩甲骨を寄せる動作だけでバーベルを引き上げる

 

③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る


フォームのポイント
本種目は、 肩甲骨を寄せる以外の動作を加えると、負荷が広背筋や上腕二頭筋に逸れてしまうので注意が必要です。

 

脊柱起立筋のスミスマシントレーニング

スミスマシングッドモーニング

スミスマシングッドモーニングのやり方の手順
①首の後ろでシャフトを担ぎ、背すじを伸ばして構える

 

②上半身を床と平行になる位置まで倒す

 

③反動を使わないように気をつけ、上半身を起こす


フォームのポイント
本種目は、 背中が丸まらないように動作することが大切で、背中を真っ直ぐに保つためには、視線をやや上方に向けることが有効です。

 

また、必要以上に上半身を倒すと負荷が抜けて逆効果になりますので、上半身を倒すのは床と平行になる位置までで十分です。


上腕二頭筋のスミスマシントレーニング

スミスマシンカール

スミスマシンカールのやり方の手順
①バーベルを順手で保持して構える

 

②肘の位置を固定し、腕を曲げてバーベルを引き上げる

 

③ゆっくりと元の体勢に戻る


フォームのポイント
本種目は、 肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。


また、本種目は肘を曲げてバーベルを引き上げるときのコンセントリック収縮(短縮性収縮)も大切ですが、それ以上に負荷に耐えながらゆっくりと肘を伸ばすときのエキセントリック収縮(伸張性収縮)が重要です。

 

下半身のスミスマシントレーニング

スミスマシンスクワット

スミスマシンスクワットのやり方の手順
①足を肩幅程度に開き、シャフトを首の後ろで担ぎ、背すじを伸ばして構える


②膝がつま先より前に出ないように注意し、やや斜め後ろに腰を下ろす


③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに立ち上がる


フォームのポイント
本種目は、 膝関節保護のために、膝をつま先より前に出ないように注意することが大切です。



また、背中が丸まらないようにすることも大事で、これを防ぐためには斜め上に目線を置いて、背すじを伸ばすことがポイントです。

 

バリエーション
スミスマシンワイドスクワット
大きく足を横に開いて行うバリエーションで、内ももの筋肉である内転筋群に負荷がかかります。

 

スミスマシンフロントランジ
足を前後に開いて行うバリエーションで、ハムストリングスにも強い負荷がかかります。

 

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