2024/04/22 04:12
大胸筋のダンベル種目で、その重量設定が難しい・正しくないことが多いのがダンベルフライですが、このことについて本種目の特性をまじえつつ解説します。
ダンベルフライはアイソレーション種目
ダンベルフライは肩関節と大胸筋のみを動かすアイソレーション種目(単関節運動)です。
筋トレの定石として、高重量を扱えるコンパウンド種目(複合関節運動)でターゲットとなる筋肉に十分な負荷を加えておき、仕上げとして軽めの重量のアイソレーション種目で仕上げるというものがあります。
この場合、アイソレーション種目は重量重視ではなく、いかに筋肉をストレッチさせるか(最大伸展からの最大収縮)ということが重要になります。
ダンベルフライに似た種目として、ダンベルプレスがありますが、この2種目は似ていて全く異なる種目ですので、その重量設定の考え方も異なります。
ダンベルプレスとダンベルフライに動員される主な筋肉は以下の通りです。
ダンベルプレス:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋
ダンベルフライ:大胸筋
つまり、ダンベルフライは重量よりも稼働域重視で行うべきアイソレーション種目なのです。
ダンベルフライの重量設定
以上のような理由で、ダンベルフライで重量を追求する必要は全くと言っていいほどなく、むしろ最大伸展を妨げるので、軽めに重量設定することが肝心です。
具体的には、ダンベルプレスの設定重量の1/2か1/3がベストです。
最大収縮のための逆八の字グリップ
ダンベルを下ろす時のフォームですが、グリップを逆八の字にします。これにより、自然と上腕の角度は八の字になり、肩に負荷のかかるポジション=上腕が大きく開いた角度になることを防ぎつつ最大伸展位置まで下ろすことが可能になります。
そして、フィニッシュポジションでは、逆八の字グリップの小指側を少し上方向に回す(前腕を回内させる)ことで、大胸筋内側が強く収縮し強い負荷を加えることができます(最大収縮)。