2024/04/16 15:43
背中のダンベルトレーニングについて、背中全体・広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋それぞれに効果的な筋トレメニューの具体的なやり方を解説します。
広背筋の構造と作用
広背筋は上側部と中央部に分けられ、主に腕を前方および上方から引き寄せる作用があります。部位ごとの主な作用は以下の通りです。
上側部:腕を上方から引き寄せる
中央部:腕を前方から引き寄せる
僧帽筋の構造と作用
僧帽筋は上部筋繊維・中部筋繊維・下部筋繊維に分けられ、主に肩甲骨を引き寄せる作用があります。部位ごとの主な作用は以下の通りです。
上部筋繊維:肩甲骨を上方に寄せる
中部筋繊維:肩甲骨を中央に寄せる
下部筋繊維:肩甲骨を下方に寄せる
脊柱起立筋の構造と作用
長背筋は脊柱起立筋・多裂筋・回旋筋から構成されており、脊柱を伸ばす・ひねる・姿勢を維持する作用があります。
また、脊柱起立筋は棘筋・最長筋・腸肋筋から構成されています。
背中全体のダンベルトレーニング
ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトのやり方の手順
①足を肩幅程度に置き、その外側でダンベルを保持して構える
②胸を張り、直立するまでダンベルを引き上げていき、引き上げたら肩甲骨をしっかりと寄せて背筋群を強く収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、背中が丸まらないようにすることが大切で、このためには胸を張り、背すじを伸ばし、やや上方に視線を向けることがポイントです。
広背筋のダンベルトレーニング
ダンベルローイング
ダンベルローイングのやり方の手順
①片手をベンチにつき、片手でダンベルを保持し、前傾姿勢を作って構える
②肩甲骨を寄せながらダンベルを引いていき、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきって背筋群を完全に収縮させる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨を寄せながら腕を引き、引ききったポジションで肩甲骨を寄せきることが大切です。肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が上腕二頭にばかりかかってしまうので注意してください。
バリエーション
ダンベルベントオーバーローイング
両手にダンベルを保持し、中腰前傾姿勢のニーベントスタイルで行うバリエーションで、脊柱起立筋も鍛えることができます。
ダンベルベンチローイング
ベンチにうつ伏せになって行うバリエーションで、腰に不安のある人に適しています。
ダンベルストレートアームプルオーバー
ダンベルストレートアームプルオーバーのやり方の手順
①ベンチに仰向けになり、肘を伸ばして胸の上でダンベルを構える
②大きく息を吸って止め、ダンベルを頭の後方に下ろす
③息を止めたままダンベルを元の位置に戻す
フォームのポイント
本種目は、高重量を扱うことを目的にするのではなく、以下に大きな動作で胸郭を拡張させるかが重要な種目です。また、呼吸を止めて胸郭を広げた状態で動作を行うことで、さらに胸郭拡張に有効性が高まります。
僧帽筋のダンベルトレーニング
ダンベルショルダーシュラッグ
ダンベルショルダーシュラッグのやり方の手順
①直立し、肘を伸ばしてダンベルを保持して構える
②肘関節や肩関節を動かさないように気をつけ、肩甲骨を寄せる動作だけでダンベルを引き上げる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨を寄せる以外の動作を加えると、負荷が広背筋や上腕二頭筋に逸れてしまうので注意が必要です。
脊柱起立筋のダンベルトレーニング
ダンベルグッドモーニング
ダンベルグッドモーニングのやり方の手順
①首の後ろでダンベルを保持して構える
②上半身を床と平行になる位置まで倒す
③反動を使わないように気をつけ、上半身を起こす
フォームのポイント
本種目は、背中が丸まらないように動作することが大切で、背中を真っ直ぐに保つためには、視線をやや上方に向けることが有効です。
また、必要以上に上半身を倒すと負荷が抜けて逆効果になりますので、上半身を倒すのは床と平行になる位置までで十分です。