大胸筋上部の鍛え方を、方法別(自重・チューブ・ダンベル・ジムマシン・バーベル)それぞれの筋トレメニューの動作ポイントをまじえて解説します。
大胸筋の構造と作用
大胸筋は上部・内側・下部に分けられ、主に腕を前方に押し出して閉じる作用があります。部位ごとの主な作用は以下の通りです。
上部:腕を斜め上方に押し出す
内側:腕を前方で閉じる
下部:腕を斜め下方に押し出す
ですので、大胸筋上部は腕を斜め上方に押し出す軌道の筋トレで鍛えていきます。
大胸筋上部の自重トレーニング
足上げ腕立て伏せ(デクラインプッシュアップ)
足上げ腕立て伏せのやり方の手順
①うつ伏せになり、手を肩幅より広くつき、足を台の上に置き、背すじを伸ばして構える
②肩甲骨をしっかりと寄せた状態をキープしたまま上半身を下ろす
③肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出して上半身を押し上げる
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せた状態を保って動作を行うことが大切です。肩甲骨がしっかりと寄っていないと、負荷が三角筋にばかりかかりますので注意してください。
また、お腹を突き出したフォームになると、せっかくの高負荷軌道が損なわれますので、お腹を突き出さないようにすることが特に大事です。
パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップのやり方の手順
①うつ伏せになり、手と足を広く置き、腰を大きく曲げて構える
②肩甲骨をしっかりと寄せた状態をキープしたまま上半身を斜め前に下ろす
③肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出して上半身を斜め後ろに押し上げる
フォームのポイント
本種目は、腰を大きく曲げて斜め前から斜め後ろに向けて身体を押し上げますが、これは三頭筋の作用=上に腕を上げる動きを再現したものです。この作用と軌道を意識して、三頭筋に負荷を集中することが大切です。
大胸筋上部のチューブトレーニング
インクラインチューブチェストプレス
インクラインチューブチェストプレスのやり方の手順
①後ろ下方からゴムの張力がかかるように構える
②肩甲骨を寄せたまま腕を斜め上方に押し出す
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が大胸筋にかからず三角筋にかかってしまうので注意してください。
インクラインチューブチェストフライ
インクラインチューブチェストフライのやり方の手順
①後ろ下方からゴムの張力がかかるように構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せたまま腕を斜め上方に閉じる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が大胸筋ではなく三角筋にかかってしまうので注意してください。
大胸筋上部のダンベルトレーニング
インクラインダンベルプレス
インクラインダンベルプレスのやり方の手順
①インクラインベンチに仰向けになり、胸の上で肘を伸ばしダンベルを構える
②肩甲骨を寄せたまま、ダンベルをできるだけ深く下ろす
③肩甲骨が開かないように気をつけ、ダンベルを胸の上に押し上げる
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
腰を浮かせると軌道が通常のダンベルプレスと変わらなくなるので、しっかりとインクラインベンチに背面をつけたまま行ってください。
インクラインダンベルフライ
インクラインダンベルフライのやり方の手順
①インクラインベンチに仰向けになり、胸の上で肘を伸ばしダンベルを構える
②肩甲骨を寄せ、肘を伸ばしたまま腕を開き、ダンベルをできるだけ深く下ろす
③肩甲骨が開かないように気をつけ、腕を胸の上で閉じる
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
大胸筋上部のジムマシントレーニング
インクラインスミスマシンベンチプレス
インクラインスミスマシンベンチプレスのやり方の手順
①インクラインベンチに仰向けになり、胸の上で肘を伸ばしシャフトをグリップする
②肩甲骨を寄せたまま、シャフトを胸まで下ろす
③肩甲骨が開かないように気をつけ、シャフトを胸の上に押し上げる
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
また、スミスマシンは構造上、動作軌道が直線に固定されるため、事前にシャフトだけで確認挙上を行い肩関節などに負荷のかからない軌道であることを確認してから本セットを行ってください。
ローケーブルフライ
ローケーブルフライのやり方の手順
①後ろ下方から負荷がかかるように構える
②胸を張り、肩甲骨を寄せたまま腕を前方上方向に閉じる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
また、腕を閉じた位置で拳を前に突き出す動作を加えることで大胸筋上部内側を強く収縮させることができます。
大胸筋上部のバーベルトレーニング
インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスのやり方の手順
①インクラインベンチに仰向けになり、しシャフトをグリップし、ラックアウトしてバーベルを胸の上で構える
②肩甲骨を寄せたまま、シャフトを胸まで下ろす
③肩甲骨が開かないように気をつけ、シャフトを胸の上に押し上げる
フォームのポイント
本種目は、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
肩甲骨を寄せずに動作を行うと、負荷が大胸筋にかからず三角筋にかかってしまうので注意してください。
また、腰を浮かせて動作を行うとせっかくの軌道がノーマルベンチプレスと変わらなくなりますので、最後までしっかりとベンチに腰をつけて行ってください。
リバースグリップベンチプレス
リバースグリップベンチプレスのやり方の手順
①ベンチに仰向けになり、シャフトを逆手でグリップし、ラックアウトしてバーベルを胸の上で構える
②肩甲骨を寄せたまま、シャフトを胸まで下ろす
③肩甲骨が開かないように気をつけ、シャフトを胸の上に押し上げる
フォームのポイント
本種目は、 肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切です。
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