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2024/04/12 06:12


ベンチプレスの八の字グリップについて、当ショップで正規販売しているIPF世界パワーリフティング協会公認品メーカーである「株式会社ONI社長・2022年世界マスターズベンチプレス選手権大会チャンピオン」である奥谷元哉氏の理論をまじえつつ解説します。

本記事の技術理論の根拠となる監修者とその執筆記事



監修者:奥谷元哉|株式会社ONI 代表取締役社長


主戦績:ベンチプレス競技
2011日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2014日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2015年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2018年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2022年世界マスターズベンチプレス選手権大会M1・74kg級優勝

主戦績:パワーリフティング競技
2009年全日本パワーリフティング選手権大会75kg級優勝
2011年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級優勝
2011年世界パワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級2位
2012年アジアパワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級1位
2017年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級3位

参照元記事:マズレンコ製作所公式ブログ「GLINT」

真っ直ぐ握る通常のグリップ


ベンチプレス世界王者の奥谷氏の実演による写真です。この握り方は、通常の真っ直ぐ握るグリップで、最新の斜め軌道挙上もスムーズに軌道がとれます。

ただし、人間の身体には個人差が大きく、この握りだと押しにくい、肩が痛い、という方がいるのも事実で、そのような方は次の項目で解説する八の字グリップを試してみるといいでしょう。

これが最もスタンダードな握り方です。

また、バーの軌道を若干斜めに保つのにもまっすぐ握った方がやりやすくなります。よくわかない方は、このグリップ方法でかまいません。

参照元記事の奥谷氏の記載より抜粋

八の字グリップの握り方とメリット・デメリット



こちらが、八の字グリップの握り方です(世界王者実演)。

八の字グリップのメリットとしては2つあり、全ての人に共通するメリットは挙上距離が若干短くなるというものです。

また、通常のグリップで押しにくい人でも押しやすくなるという限定的なメリットもあります。こればかりは個人差があるので、自分自身で試してどちらが良いか判断するのが正解です。

デメリットとしては、八の字グリップで最新の斜め軌道でバーベルを下ろすと、肩関節が前方に捻られてしまって痛みを感じるケースが多いことです。ただし、肩関節の付き方にも個人差があり、八の字グリップで問題なく斜め軌道ベンチプレスをする人も少なくありません。

バーを斜めに握ると、斜めにおろしにくくなります。無理に斜めにおろすと肩がおじぎをする方向に回転し、肩鎖関節に痛みが出ることがあります。

この握り方で押しやすいと感じる方以外は、斜めに握らない方がよいです。

ただし、斜めに握りますと挙上距離が若干、短くなるというメリットはあります。

参照元記事の奥谷氏の記載より抜粋

ベンチプレスの競技フォーム(斜め軌道)



この画像は、実際に奥谷氏実演によるベンチプレス競技での挙上フォーム・挙上軌道を再現したものです。

筋トレとしてのベンチプレスでは、「バーベルを垂直にした前腕骨で支え、垂直に下ろして垂直に挙げる」というのが教科書的な動作になりますが、実はそれは人間工学的に全く非効率な挙上方法です。そして、この教科書的フォームでベンチプレス100kgを挙げるためには、かなりの筋量と筋力が必要となってきます。

パワーリフティング・ベンチプレス競技は「筋肉をつけること」が目的ではなく、「重いベンチプレスを挙げること」が目的ですので、もっとも楽な軌道でベンチプレス試技を行いますが、それが上の写真のような「斜めに下ろして斜めに挙げる軌道」なのです。



競技フォームでの挙上でもっとも重要なポイントは手首ですが、上の写真は一般的な筋トレフォームにおける手首=垂直に立てて維持する状態です。

もちろん、これでは斜めに下ろすことも斜めに挙げることもできません。




そして、こちらが斜め軌道ベンチプレスでの手首の状態です。手首が自然に寝た状態でほとんどの負荷はリストラップに預けています。



何も考えずにベンチプレスの姿勢をとってバーを握ると、手首は自然に傾きます。

そして、手首が自然に傾くので、何も考えずにベンチプレスをすると自然に斜めの軌道を描くようになります。

手首を立てろという指導をよく見かけますが、これは肩周囲の関節への負担が増大しますのであまりおすすめできません。

手首が傾いたら手首を痛めるという意見がありますが、そのためにリストラップというギアがあります。

リストラップにバーの重量をあずけるぐらいの感覚でベンチプレスを行う方がよりスムースにバーを動かすことができます。

参照元記事の奥谷氏の記載より抜粋

競技ベンチプレスに必須の高強度リストラップ



ベンチプレスの競技軌道フォームでは、必ずそのために設計された高強度リストラップが必要になります。

以下に、当ショップで取り扱っている高強度リストラップをご紹介しておきます。


ベンチプレス用のリストラップ







この記事の編集者


上岡岳


アームレスリング元日本代表

ジムトレーナー・生物学学芸員

一般社団法人日本アームレスリング連盟

(常任理事・広報部長・レフェリー委員長)

主な戦績(アームレスリング)


1997三重県75kg級優勝

2000三重県85kg級優勝

2006全日本社会人選手権85kg超級2位

2007アジア選手権85kg級5位

2011全日本マスターズ80kg超級2位

2011アジア選手権マスターズ90kg級3位

2014全日本マスターズ90kg級3位

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