2024/04/09 19:21
上腕二頭筋短頭の効果的な鍛え方を、その構造と作用を考慮して、自重・ダンベル・バーベル・マシン(ケーブル含む)の各種目から厳選してご紹介します。
上腕二頭筋の構造と短頭の作用

上腕二頭筋は外側に位置する長頭と内側に位置する短頭から構成されており、それぞれの作用は以下の通りです。
長頭:肘関節の屈曲
短頭:肘関節の屈曲および前腕の回外
そして、短頭は特に手の平が上向きの握り(ノーマルグリップ)や回外動作を含む種目に強く関与するため、ノーマルカールやコンセントレーションカールと呼ばれるアームカール種目で鍛えていきます。
上腕二頭筋短頭に効果的な筋トレ種目
逆手懸垂

逆手懸垂のやり方の手順
①逆手でバーをグリップして構える
②肩甲骨を寄せながら身体を引き上げていく
③身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきるとともに、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる
フォームのポイント
本種目は、背中を丸めずに行うことが重要で、そのためには背すじを伸ばして、やや顎を上げた状態で行うことがポイントです。また、肩甲骨を寄せずに行うと負荷が上腕二頭筋にばかりかかってしまうので注意してください。
なお、上腕二頭筋をメインターゲットとして本種目を行う場合は、あえて背中を丸め気味にし、できるだけ背筋群を使わずに負荷を上腕二頭筋に集中させるやり方もあります。
ダンベルカール

ダンベルカールのやり方の手順
①ダンベルを両手に保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてダンベルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。
また、腕を曲げたポジションで、小指が上を向き方向に前腕を回外させると、上腕二頭筋短頭が強く収縮します。
なお、本種目は肘を曲げてダンベルを引き上げるときのコンセントリック収縮(短縮性収縮)も大切ですが、それ以上に負荷に耐えながらゆっくりと肘を伸ばすときのエキセントリック収縮(伸張性収縮)が重要です。
ダンベルコンセントレーションカール

ダンベルコンセントレーションカールのやり方の手順
①肘を膝の内側に固定し、片手でダンベルを保持して構える
②肘の位置動かさないように気をつけ、肘を曲げてダンベルを持ち上げる
③ゆっくりと効かせながら元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肘を曲げながら前腕を回外回旋(小指が上を向く方向に捻る)させることで、上腕二頭筋短頭がより強く収縮します。
マシンカール

マシンカールのやり方の手順
①ハンドルを順手で保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてハンドルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。
ケーブルカール

ケーブルカールのやり方の手順
①ハンドルを順手で保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてハンドルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。
また、腕を曲げたポジションで、小指が上を向き方向に前腕を回外させると、上腕二頭筋短頭が強く収縮します(シングルハンドルまたはロープアタッチメント使用)。
バーベルカール

バーベルカールのやり方の手順
①バーベルを順手で保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてバーベルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、 肘の位置を動かさないようにすることが大切で、肘が前後してしまうと負荷が背筋群にそれてしまいますので注意してください。
バーベルプリチャーカール

バーベルプリチャーカールのやり方の手順
①カール台に上腕を固定し、バーベルを順手で保持して構える
②肘の位置を固定し、腕を曲げてバーベルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、 体重移動によるチーティングをしないようにすることが大切です。このためには、足を前方に置き、踏ん張らないようにすることがフォームのポイントです。
バーベルドラッグカール

バーベルドラッグカールのやり方の手順
①バーベルを順手で保持して構える
②肘を後ろに引きながら、腕を曲げてバーベルを引き上げる
③ゆっくりと元の体勢に戻る
フォームのポイント
本種目は、 本来は肘関節の単関節運動であるカール動作を、あえて肩を動かして肘を後ろに引き込みながら腕を曲げていくバリエーションです。通常より高負荷が加えられ、さらに上腕二頭筋短頭に強い負荷が加わります。
また、リストを入れず(手首を曲げず)動作を行うことで、上腕二頭筋に対する負荷が増加します。