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2026/03/10 09:18


ベンチプレスを続けていると、リストラップは何kgから必要なのかが気になってくると思います。高重量を扱う人の装備という印象が強いため、自分にはまだ早いのか、それとも早めに使うべきなのか迷う人は少なくありません。


ただ、この答えは単純に「何kgから」とは言えません。一般的なベンチプレスでは、手首をできるだけ立ててバーを支えるのが基本だからです。そのため、リストラップが必要になるかどうかは、重量そのものよりも、手首がその重さに負けて崩れているかどうかで決まります。


リストラップは何kgから必要なのか


結論から言えば、一般的なベンチプレスでは何kgから必須と一律に決めることはできません。60kgでも手首が反ってしまう人なら使う意味がありますし、100kg近くまで安定している人なら急いで使わなくてもよいことがあります。


つまり、見るべきなのは数字ではなく、バーを下ろした位置でも手首の角度を保てているかどうかです。重さに対して手首が寝てしまうなら、その時点でリストラップを使う意味があります。


一般的なベンチプレスでは手首を立てるのが基本


一般的なトレーニーのベンチプレスでは、バーは手のひらの深い位置で受け、前腕の真上に重さを乗せるのが基本です。この形を作ると、バーの荷重を骨格で受けやすくなり、力もまっすぐ伝わりやすくなります。


逆に、手首が大きく寝た状態で押そうとすると、出力が逃げやすくなるだけでなく、手首そのものにも余計な負担がかかります。ですから、一般論では、手首を立てたまま支えにくくなった段階が、リストラップを考える目安になります。


本当に見るべきなのは手首が崩れるかどうか


リストラップが必要になる本当のサインは、セット終盤や高重量で手首が後ろに折れ始めることです。押す力が足りないのではなく、土台である手首が重さに耐えきれていない状態です。


このときにリストラップを使うと、手首の角度を保ちやすくなり、今ある力をバーに伝えやすくなります。つまり、リストラップは急に何十kgも記録を伸ばす魔法の道具ではありません。崩れやすい手首を補強して、もともとの出力を逃がしにくくする道具です。


ただし競技ベンチプレスでは話が変わる

実演:ベンチプレス世界王者・奥谷元哉氏

ここまでは一般的なベンチプレスの話です。ただ、競技ベンチプレスになると前提が変わります。競技ではアーチ、グリップ幅、バーの乗せ方、ルールの中での最適化まで含めてフォームを作るため、あえて手首をやや寝かせる使い方が実戦的になる選手も多いです。


この場合、一般トレーニー向けの「手首はできるだけ立てる」という理屈だけでは説明しきれません。競技者にとってのリストラップは、単なる手首保護ではなく、寝かせた手首を高強度で固定して出力を逃がさないための競技ギアという意味合いが強くなります。


一般トレーニーと競技者では必要になる理由が違う


一般トレーニーなら、まずは手首を立てた形でベンチプレスを安定させ、その形が崩れ始めたらリストラップを使う考え方で十分です。基準は何kgではなく、手首が重さに負けるかどうかです。

一方で競技者は、そもそものフォーム設計が違います。そのため、もっと早い段階からリストラップが前提になりやすいです。同じベンチプレスでも、一般ベンチと競技ベンチではリストラップが必要になる理由そのものが違います。

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まとめ

リストラップはベンチプレス何kgから必要かという問いに対する一般的な答えは、何kgからではなく、手首が崩れ始めた段階から必要です。ただし、これはあくまで一般的なベンチプレスの話です。競技ベンチプレスでは、あえて手首を寝かせる使い方が主流になりやすく、リストラップは保護具というより出力補助としての意味が強くなります。

つまり、同じリストラップでも、一般トレーニーと競技者では必要になるタイミングも意味も違います。まずは自分がどちらのベンチプレスをしているのかを分けて考えることが大切です。

バーベルBIG3の解説記事

ベンチプレス世界王者監修執筆記事

【ベンチプレス100kgを挙げるやり方】フォームとメニューの組み方を元全日本王者が解説


【デッドリフトのやり方とフォーム】種類別に効果的なセットメニューを元全日本王者が解説


【バーベルスクワットのフォームとメニュー】元全日本王者が効果的な回数・セット数も解説


紹介した各記事の技術理論の根拠となる監修者

監修者:奥谷元哉|株式会社ONI 代表取締役社長


奥谷元哉氏プロフィール
武器屋.net トレーニング用品セレクトショップ


主戦績:ベンチプレス競技

2011日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2014日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2015年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2018年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2022年世界マスターズベンチプレス選手権大会M1・74kg級優勝


主戦績:パワーリフティング競技

2009年全日本パワーリフティング選手権大会75kg級優勝
2011年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級優勝
2011年世界パワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級2位
2012年アジアパワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級1位
2017年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級3位