2024/05/08 04:03
バランスボールを使って行うダイエットの、代表的なエクササイズ・トレーニング種目を解説するとともに、バランスボール運動のメリットやおすすめのアイテムについてもご紹介します。
バランスボールのメリット
体幹インナーマッスルを刺激できる
バランスボールは大きな球形をしているので、その上に乗ったり、座ったりすると不安定です。実は、この不安定さこそバランスボールの大きなメリットを生み出し、不安定な状態のなかで身体を安定させて動作をしようとすることで、姿勢を維持する役割のある「体幹インナーマッスル」が強く刺激されます。
体幹インナーマッスルが刺激されると、やがてその筋密度が向上し、基礎代謝の高い「太りにくく痩せやすい体質」になっていきます。
筋力不足を補助できる
多くの女性、特に運動の苦手な方にとって一般的なエクササイズ・トレーニングは、いわゆる「筋トレ」なみに大変なものです。
一例をあげると、ダイエットでの腕立て伏せは20回前後の反復で行わないと効果が期待できませんが、腕立て伏せを20回前後もできてしまう女性はあまり多くありません。
ところが、バランスボールに手をついたり、お腹を乗せて腕立て伏せを行うと、その反発力が筋力の補助となり、ダイエットに適切な回数でトレーニングを行うことが可能になります。
とにかく楽しく運動できる
ダイエットエクササイズ・トレーニングは継続していくことが何よりも大切ですが、実際のところ単純なトレーニング動作を毎回繰り返し行っていくのは、あまり楽しいことではありません。
しかし、バランスボールを使ったエクササイズ・トレーニングは動作が変化に富んでおり、また、コロコロと転がる動きを取り入れた種目も少なくないので、とても楽しく身体を動かすことができ、飽きにくく継続も容易です。
筋肉のグループ分け
全身の筋肉は、その作用によって次のようなグループに分けるのが一般的です。
上半身の押す筋肉:大胸筋・三角筋・上腕三頭筋・前腕伸筋群
上半身の引く筋肉:広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋・前腕屈筋群
下半身の筋肉:臀筋群・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群・下腿三頭筋
体幹の筋肉:脊柱起立筋・腹筋群・腸腰筋群
※一般的に脊柱起立筋は上半身の引く筋肉と一緒に、腹筋群は上半身の押す筋肉と一緒に、腸腰筋群は下半身の筋肉と一緒にトレーニングします。
ダイエット筋トレの実施目的と負荷回数設定の関係
ダイエット目的で筋力トレーニングを実施するにあたり大切なことは、その実施目的に対して適切な負荷回数設定でトレーニングを行うことです。筋トレの対象となる骨格筋には主に3種類の筋繊維があり、それぞれに特性は異なります。その筋繊維特性と対応する負荷回数設定は次の通りです。
筋繊維タイプ2b
「筋繊維タイプ2b(短時間に爆発的な収縮をする筋繊維)」は、筋肥大しやすい特性を持つため、ダイエット筋トレの対象ではありません。具体的には8~10回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ2a
「筋繊維タイプ2a(持久要素のある瞬発的な収縮をする筋繊維)」は鍛えることで適度に筋肥大する特性を持つため、部分的にボリュームアップさせるボディメイクトレーニングの対象となります。具体的には12~15回前後の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
筋繊維タイプ1
「筋繊維タイプ1(持久的に収縮をする筋繊維)」は、ほぼ筋肥大せずに緊密度が向上する特性を持つため、ダイエットトレーニングでのメインターゲットになります。具体的には20回以上の反復動作で限界がくる負荷設定で筋力トレーニングを実施した場合に反応します。
上半身の押す筋肉のバランスボールダイエット
バランスボール斜め腕立て伏せ
バランスボール斜め腕立て伏せは、背すじ伸ばして動作を行うことがポイントです。また、身体を押し上げる時に口から息を吐き、元に戻ってから鼻から息を吸うのが正しい呼吸方法になります。
バランスボールの反発力が筋力の補助として働くので、腕立て伏せが苦手な方におすすめです。
効果のある部位:胸・肩・二の腕後ろ側
バランスボール腕立て伏せ
バランスボール腕立て伏せは、背すじ伸ばして動作を行うことがポイントで、これは腕立て伏せ系動作の基本です。また、身体を押し上げる時に口から息を吐き、元に戻ってから鼻から息を吸うのが正しい呼吸方法になります。
バランスボールの上に乗せる部位を前後に変化させることで、負荷の強さを調整できます。
効果のある部位:胸・肩・二の腕後ろ側
バランスボールバタフライ
バランスボールバタフライは、腕を閉じる動作にのみ集中し、大胸筋以外の筋肉を動員しないように意識して行うのがポイントです。特に、肘を外に張り出すと三角筋のトレーニングになってしまうので気をつけてください。
効果のある部位:胸
バランスボールダンベルプレス
バランスボールダンベルプレスは、腕を押し上げる時に大胸筋上部に負荷がかかり、さらに腕を伸ばした状態から閉じる動作を加えることで、バストアップに大切な大胸筋内側にも負荷がかかります。
効果のある部位:胸・肩・二の腕後ろ側
バランスボールダンベルフライ
バランスボールダンベルフライは、腕を閉じる動作でバストを「寄せる」大胸筋内側を刺激し、さらにそこから腕を押し出す動作を加えることで、バストを「上げる」大胸筋上部を刺激します。
効果のある部位:胸・肩・二の腕後ろ側
上半身の引く筋肉のバランスボールダイエット
バランスボールバックエクステンション
バランスボールバックエクステンションは、感動を使って動作を行うと、腰を痛めるリスクがありますので、常にコントロールしたゆっくりとした動作で行ってください。
効果のある部位:背中
バランスボールカール
バランスボールカールは、背すじ伸ばして、肘から先だけで動作を行うことがポイントです。肩関節を動かしてしまうと、背筋群に負荷が逃げてしまいますので注意してください。
効果のある部位:二の腕前側
バランスボールダンベルローイング
バランスボールダンベルローイングは、腕を引きつけながら肩甲骨を寄せていき、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全に収縮させることが重要です。この肩甲骨の寄せを行わないと、腕にばかり効いてしまいますので注意してください。
効果のある部位:背中・二の腕前側
体幹の筋肉のバランスボールダイエット
バランスボールプランク
もっとも基本的なフロントプランクのバリエーションが、こちらの動画のような肘をバランスボールの上に置くやり方です。
まずは30秒の静止を目標にし、2分間静止できるようになったら次のステップに進みましょう。
続いてご紹介するバランスボールフロントプランクが、この動画のような、肘を床につき足をバランスボールに乗せるバリエーションです。
本種目も2分間の静止ができるようになったら次のステップに進みましょう。
フロントプランクの最後にご紹介するのが、腕立て伏せのように腕を伸ばして手を床につき、足をバランスボールの上に乗せるバリエーションです。
背すじを伸ばしたまま2分間の静止ができるようになる頃には、体幹インナーマッスルがかなり発達しているでしょう。
効果のある部位:お腹
バランスボールプランクツイスト
こちらが、バランスボールプランクツイストの模範的な動画になります。反動や勢いで捻り動作を行わず、一回一回センターポジションで一度静止することが大切なポイントです。
効果のある部位:お腹
バランスボールクランチ
バランスボールクランチは、反動を使って腰を反らせる動作で行うと、腰を痛めるリスクがありますので、しっかりとコントロールした動作で行ってください。
息を吐きながら身体を起こしていき、最後に息を吐ききって腹筋を完全に収縮させることが大切なポイントです。
効果のある部位:お腹
バランスボールレッグレイズ
こちらがバランスボールレッグレイズの模範的な動画です。足を下ろしたときに腰が反らないようにするのが大切なポイントです。腰を反らせて動作を繰り返すと腰椎損傷の原因になりますので気をつけてください。
効果のある部位:お腹・内もも
バランスボールサイドレッグリフト
バランスボールサイドレッグリフトの動作ポイントは、上体が前や後に傾かないようにしっかりと背すじを伸ばして行うことです。また、セット中は足が床につかないように気をつけましょう。
効果のある部位:お腹・内もも
バランスボールエッグエクササイズ
こちらが、エッグエクササイズの模範的な動画になります。やや難易度の高い種目なので、動画を参照に練習しましょう。
効果のある部位:お腹
下半身の筋肉のバランスボールダイエット
バランスボールスクワット
バランスボールスクワットは、通常の自重スクワットと違い、バランスボールの回転力を動作に利用します。このため、バランスボールにもたれて動作を行ってください。
また、膝関節保護のため、膝がつま先より前に出ないように注意してください。
効果のある部位:下半身全体
バランスボールランジ
こちらが、バランスボールランジの模範的な動画です。動画では負荷を増すために両手にダンベルを持っていますが、自重だけのトレーニングでも効果はあります。前足の膝がつま先より前に出ないように気をつけて行ってください。
効果のある部位:下半身全体
バランスボールレッグカール
バランスボールレッグカールは、お腹を突き出して動作をすると、負荷が背筋に逃げてしまいますので、下半身だけで動作をするようにしてください。
効果のある部位:お尻・裏もも
バランスボールアダクション
バランスボールアダクションは、インナーマッスルである内転筋群をターゲットにしますので、反動をつかって動作を行うと表層の筋肉に刺激が逃げてしまいます。脚を開いた位置で、一回一回動作を止めて行ってください。
効果のある部位:内もも
具体的な一週間のプログラムメニュー
週四回のトレーニングが最も効率的
ダイエット系エクササイズ・トレーニングでは、以下のような週四回の部位分割トレーニングプログラムが最も効率的です。
月曜日:上半身の押す筋肉
火曜日:下半身の筋肉
水曜日:休養日
木曜日:体幹の筋肉
金曜日:上半身の引く筋肉
土曜日:休養日
日曜日:休養日
休養日が多いように感じるかもしれませんが、休養日にも筋肉痛回復のために高い代謝エネルギーが維持されます。継続的にダンベルダイエット行うためには、しっかりと鍛えて、しっかりと休ませることが重要です。
具体的な一週間のプログラム
月曜日
①バランスボール斜め腕立て伏せまたはバランスボール腕立て伏せを3セット
※腕立て伏せが苦手な方はバランスボールダンベルプレスを3セット行ってください。
②バランスボールバタフライまたはバランスボールダンベルフライを3セット
火曜日
①バランスボールスクワットまたはバランスボールランジを3セット
②バランスボールレッグカールを2セット
③バランスボールアダクションを2セット
木曜日
①バランスボールプランクを1セット
②バランスボールクランチを2セット
③バランスボールレッグレイズを2セット
④バランスボールプランクツイストまたはバランスボールサイドレッグリフトまたはバランスボールエッグエクササイズを1~2セット
金曜日
①バランスボールバックエクステンションを3セット
②バランスボールダンベルローイングを2セット
③バランスボールカールを2セット
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